岩手県胆江地域の情報を扱う地方紙。紙面リード記事、市町村や歳時記の紹介。
胆江日日新聞
pickup : 排水作業を迅速に 冠水被害想定し訓練 国交省が松ノ木沢川で水沢出張所のポンプ車使用 過去にも出動実績(小谷下排水樋管)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2017-05-19 09:47:48 (274 ヒット)

 国土交通省岩手河川国道事務所水沢出張所(野口暁浩所長)は18日、水沢区姉体町と前沢区白山の境界部分を流れる松ノ木沢川で、内水排除訓練を実施した。08(平成20)年6月の岩手・宮城内陸地震や昨年8月の台風10号による被災現場などに出動した実績がある排水ポンプ車を使用し作業手順を確認。本格的な出水期到来を前に、豪雨災害による冠水被害への対応に備えた。
 訓練は梅雨入りや台風シーズン前に、毎年実施している。同出張所職員や河川維持業務の委託を受けている地元土木建設業者の作業員合わせて20人が参加。内水排除の作業手順などをチェックした。

 訓練場所は、松ノ木沢川と北上川の合流地点から1キロほどさかのぼった地点にある「小谷下(こやした)排水樋管(ひかん)」。堤防外の水田などから流れてきた水を堤防内の川へ通すコンクリート水路と、水路の開閉ゲートが設置されている。
 樋管施設では通常、ゲートは開いた状態になっており、堤防外の水はそのまま川へ流れていくが、大雨などで河川が増水すると自動的に閉鎖。堤防外への逆流を防ぐ。しかし、閉鎖状態が長引くと堤防外に水がたまり、冠水被害が起きてしまうため、ポンプやホースを使って堤防の上部を迂回するように排水する必要がある。
 同出張所では、20年前から排水作業用のポンプ車を1台配備。現在の車両には、ポンプを作動させるためのディーゼル発電機や制御盤、5立方メートル(1分当たり)の排水能力を持つポンプ12台を搭載している。フル稼働させた場合、60立方メートル(同)の排水が可能という。
 特徴は、車両が進入できない山間部の現場にも出動できる点。発電機や制御盤は車両の荷台から取り外すことができ、ポンプやホースなどの備品と一緒にヘリコプターにつり下げて空輸できる。08年6月に起きた岩手・宮城内陸地震では、宮城県栗原市の山中にできた土砂ダム現場までヘリで運んだという。
 ここ数年、大きな被害をもたらす地震や豪雨が相次いでおり、排水ポンプ車が果たす役割はますます重要になっている。野口所長は「実際にポンプなどを設営するのは業者の皆さんだが、作業の大変さを実感してもらうため、今回は若手職員にも参加してもらった。県南は平地が広く、北上川は一度水位が上がるとなかなか低下しないという特性がある。増水時には排水ポンプ車の持つ機動性を生かし、浸水被害解消を図りたい」と話していた。
写真=ホースの先に取り付けたポンプと浮輪を水路の中に入れる作業員たち。後方に見えるのが排水ポンプ車で、ポンプを動かすための発電機や排水量を調整する制御装置などを搭載している


購読のお申込み
困ったときの問い合わせ先
随想・寄稿・文芸などへの投稿
リニアコライダー
胆江地方について
写真

当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は胆江日日新聞社に帰属します。
〒023-0042 岩手県奥州市水沢区柳町8 TEL:0197-24-2244 FAX:0197-24-1281

ページの先頭へ移動