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胆江日日新聞
pickup : カスリン・アイオン台風から70年 過去に学び 災害に備え 当時の記録集・情報誌や新聞 各種資料を展示(前沢図書館企画展)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2017-09-29 09:46:38 (439 ヒット)

 胆江地方に大きな被害をもたらしたカスリン台風の襲来から今年で70年。前沢区の市立前沢図書館(小野寺正幸館長)では、地域の備えの在り方や防災意識を啓発する企画展が開かれている。アイオン台風の被害も交え、当時の地域史や記録集、情報雑誌など関連資料約30点を展示。過去から学び、日頃から万全に備える必要性を伝えている。11月16日まで。

 カスリン台風は1947(昭和22)年発生。特に奥羽山脈東側の県南部で降水量が多く、明治以降最大の豪雨と呼ばれた。県内では死者130人、当時の金額で54億円に上る被害をもたらした。翌48年に発生したアイオン台風では、一関市内が最大の被災地に。県内全体では死者397人、被害額127億円とカスリンを上回った。
 前沢区内(当時は前沢町、古城村、白山村、生母村)の被害状況を見ると、両台風の人的被害(死者数)は2ー4人。住家全壊や牛馬被害、田畑冠水といった被害が多く見られた。
 企画展は、被災経験者が年々減少する中、あらためて当時の被害状況を知り、大規模災害への心構えを新たにしてもらおうと開催。子どもも親しめるよう、災害や防災に関する雑誌や絵本を用意したほか、当時の地域史や記録集、胆江日日新聞記事などを参考にまとめた被害状況一覧、15年に国土交通省が制作した「北上川浸水想定区域図」なども掲示している。
 両台風の経験者という同区あすか通の菊池元さん(83)は「小学生だったが、電気が消え一面が真っ暗になり、遠くから『助けてくれー』と叫ぶ声が聞こえてきたことなど今でも覚えている。当時は家ごとに舟が常備されており、家財道具や牛馬などを乗せ避難したものだ」などと思い出をかみしめながら、当時の写真にじっくり見入っていた。
 この70年でダムや堤防の建設などインフラ整備は進んだものの、災害の規模や状況により想定外の事態が起こる可能性もあり得る。小野寺館長は「被害を回避するためには個々の意識づけや行動、情報収集が必要。企画展を契機に、あらためて防災意識を強めてもらえたら」と願い、多くの来館を呼び掛けている。
写真=市立前沢図書館で開催中の企画展「カスリン・アイオン台風から70年」


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