岩手県胆江地域の情報を扱う地方紙。紙面リード記事、市町村や歳時記の紹介。
胆江日日新聞
pickup : 拡張登録へ調査研究継続 奥州の白鳥舘、長者ケ原廃寺など5遺跡 関係3首長が了承 推薦書素案 本年度末の提出見送り(世界遺産)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2018-02-11 09:36:32 (327 ヒット)

 「平泉の文化遺産」の拡張登録を巡り、奥州、一関、平泉の関係3市町の首長は10日、県が提案した「17年度末に文化庁への(拡張登録)推薦書素案提出は行わない」などとする申し合わせ案を了承した。海外専門家による研究集会などで「短期的に達成できる可能性」の点から柳之御所遺跡=平泉町=のみによる推薦案を支持する意見があったが、今回の申し合わせで拡張登録を目指す白鳥舘遺跡=前沢区=や長者ケ原廃寺跡=衣川区=など5遺跡の調査研究が継続されることになった。調査研究の期間などについては今後、関係3市町らと協議しながら決めていくといい、推薦書素案の内容も今後見直しを加えていく可能性も出てきた。

 同日、拡張登録に向けた関係者会議が平泉町平泉の平泉文化遺産センターで開かれ、小沢昌記奥州市長、勝部修一関市長、青木幸保平泉町長が申し合わせた。県文化スポーツ部の上田幹也部長が申し合わせ案を読み上げ、3首長に意見を聞いた。
 勝部市長は「5年間の調査研究では推薦に至らなかったが、成果は着実に蓄積されていると思う。五つの遺跡について(今後は)何が必要で、どういう課題があるか整理して取り組むことが必要だろう」とし、同案を了承。小沢市長は「申し合わせ案の全5項目に同意する。拡張登録に向け尽力してきた県、一関市、平泉町との絆が未来に向けてつながっていくことに期待する」と述べ、これまでの調査研究や機運情勢に向けた住民の各種活動などをたたえた。
 青木町長も了承し、「(拡張登録のための)価値証明には時間が足りなかった。調査研究を継続し、研究の年限や取り組み内容をあらためて考える必要がある」と指摘した。
 会議終了後、報道陣の取材に対し上田部長は「今後の取り組みについては3市町との連携を図りながら進めたい。今、ようやく基本的な方針が決まった」と説明。本年度末での推薦書素案提出を取りやめた判断については、「3市町の意見をいただいた上で総合的に勘案して決めた」とし、調査研究の期間や提出時期の目標などについてもこれから3市町や関係者と協議しながら決めるとした。
 同拡張登録を巡っては、12(平成24)年10月の同関係者会議で、5年間の調査研究を経て推薦するかどうかを判断すると決めていた。その後、海外専門家による研究集会などで「短期的に達成できる可能性」の点から柳之御所遺跡のみによる推薦案を支持する意見が出されていたため、他の4遺跡が所在する地域の住民や関係者は議論の行方を注視していた。(宮本升平)

県と3市町の申し合わせ項目

(1) 17年度末における文化庁への推薦書素案提出は行わない
(2) 17年度末に文化庁へ提出する「準備状況報告書」に、追加登録を希望する5遺跡を明記する
(3) 同報告書に5カ年の調査研究結果に基づく資料を添付し、取り組み成果を明示する
(4) 18年度以降についても、引き続き、世界遺産追加登録に係る取り組みを継続する
(5) 2021年度供用予定の「平泉の文化遺産」ガイダンス施設(仮称)において、追加を目指す5遺跡を展示し紹介する
※同ガイダンス施設は柳之御所史跡公園(平泉町)内に建設予定
写真=3市町の首長らが出席し、世界遺産「平泉」の拡張登録推薦書素案の本年度末提出を取りやめることなどの申し合わせをした関係者会議


購読のお申込み
新聞広告掲載料金とサイズ案内
困ったときの問い合わせ先
随想・寄稿・文芸などへの投稿
リニアコライダー
胆江地方について
写真

当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は胆江日日新聞社に帰属します。
〒023-0042 岩手県奥州市水沢柳町8 TEL:0197-24-2244 FAX:0197-24-1281

ページの先頭へ移動