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胆江日日新聞
pickup : 国の有形文化財に 金ケ崎町2カ所目 近代地方自治 今に伝える(千田正記念館)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2018-04-07 09:42:05 (621 ヒット)

 金ケ崎町三ケ尻谷地中地内の旧岩手県知事公舎(応接室)と旧千田正家住宅、旧千田正家板倉が、国の有形文化財に正式登録された。6日、登録証と登録プレートの伝達式が同町役場で行われ、千葉祐悦教育長から高橋由一町長に手渡された。

 3棟は、参院議員(3期15年)や岩手県知事(4期16年)を務めた同町三ケ尻出身の千田正氏(1899ー1983)を顕彰する記念館として活用されている。
 木造平屋(建築面積56・49平方メートル)の旧県知事公舎洋館は、旧公舎のうち応接室として使われていた建物。これまでは1927(昭和2)年創建とされてきたが、大正時代の絵地図への記載が新たに確認されたことから県教委が再調査を進めており、創建時期は明治後期までさかのぼる見通し。18畳の応接室と8畳の控室を配し、玄関から続くホールを構えている。
 生家である旧千田正家住宅は、1930年創建。木造2階建てで延べ床面積123・38平方メートル。板倉(木造2階建て、延べ床面積54・72平方メートル)も同年代と推定されている。
 旧知事公舎、生家いずれも建具などに建築当時の意匠を残し時代性を表す貴重な建物。近代の知事公舎として現存するのは全国でも数例で、当初から公舎として建てられたものはさらに少なく、当時の地方自治の様相を伝える建築物として歴史的価値が高いという。
 建物は東日本大震災で損傷を受けたが、2013(平成25)年度に修復。現在は創建当初の姿を保ち、毎年5月から10月まで記念館として無料公開されている。
 町内の有形文化財登録は、17年5月の旧陸軍省軍馬補充部六原支部官舎3棟に続き2カ所目。昨年11月に文部科学大臣の諮問機関である文化審議会(馬渕明子会長)が「登録妥当」と答申しており、今年3月27日付官報で文部科学省が告示した。
 伝達式には、町三役と町教育委員会事務局職員に加え、千田正記念館を指定管理する清水端自治会の小石川忠美自治会長(69)が出席。登録証の伝達を受け高橋町長は「地元で守り育てる保存活動をしており、今後は観光の面でも活用してもらいたい」と期待。明治期創建の可能性が高まった知事公舎については、軍馬補充部六原支部官舎と合わせて「明治150年の記念イベントを町としても計画していきたい」と述べた。
 今年も、5月の大型連休に合わせて開館を予定しており、小石川自治会長は「清水端だけでなく、三ケ尻地区一体となって活用を考えていきたい。施設の前を通る奥州街道の活用も含め検討。千田正の功績や建物について、子どもたちにも伝え将来につないでいきたい」と意気込んだ。
写真上=千葉祐悦教育長から登録プレートを受け取る高橋由一町長。左は、施設を指定管理する清水端自治会の小石川忠美自治会長
写真下=国の有形文化財に登録された旧岩手県知事公舎(右)と旧千田正家住宅(東日本大震災による損傷修復後=14年5月)


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