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胆江日日新聞
pickup : 深刻さ増すイノシシ食害 地域、行政一体で防止策 衣川南股 モデル地区設定し実践(県南局など)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2018-08-03 09:39:26 (287 ヒット)

 県南部を中心にイノシシによる農業被害が増加する中、県南広域振興局と市は、地域主体の被害防止対策を推進している。本年度は衣川南股をモデル地区に選び、夏から冬にかけてイノシシを寄せ付けない環境整備を実践。地元住民と猟友会との連携も促し、行政が後方支援に回って効果的な方策を模索する。
 市内の昨年度農業被害額は125万円を超え、前年度に比べ4倍増と深刻化。衣川を中心に生息域が急速に拡大し、16年度に3頭、昨年度には7頭が捕獲され、「自分たちの地域は皆で守る」という意識付けが急務になっている。

 地域住民をはじめ、県内の農業関係者やハンター、行政担当者らを対象にした研修会が1日、衣川南股地区で開かれた。埼玉県農業技術研究センター生産環境・安全管理研究担当の古谷益朗部長を講師に迎え、座学と実地研修の2本立てでイノシシの生態や集落環境整備の在り方などに理解を深めた。
 古谷部長は、イノシシと戦うための意識改革を提唱。「捕獲だけで被害は減らない。住民の参加を促し、抑止効果のある箱わななどを取り入れつつ、人や集落が怖い場所と思わせることが欠かせない」と説いた。
 効果的な対策を進めるポイントとして▽相手を知る▽餌になる廃棄作物などを放置しない▽休息・繁殖場所(遊休農地)をつくらない▽特性を利用した侵入防止柵の設置ーーを列挙。新しい技術を受け入れる柔軟な姿勢、対策の手本となるリーダー育成の重要性にも触れた。
 噌味集落での実地研修では、集落内の現状を把握し、被害に遭った農地などを見学。衣川畦畑の農業小坂和昭さん(75)は「田んぼの側溝を崩される被害に遭い、どう対応すべきか思案している。まずは地域が足並みをそろえて取り組まなければ」と話した。
 モデル地区(南股)の被害状況マップを活用し、捕獲わなの設置場所を選定。農地に面したやぶの刈り払い、廃棄野菜の適正処理など住民レベルの対策も推進する。南股での実績検討を経て、来年度から市内各所に取り組みを拡大させるという。
写真=イノシシに掘り起こされた水田を視察する参加者たち


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