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胆江日日新聞
pickup : 水彩2点 初公開 佐々木精治郎(水沢出身) 郷土画家の情熱、魅力発信 展示作品入れ替え(めんこい美術館常設展)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2018-08-30 09:35:00 (247 ヒット)

 水沢佐倉河のめんこい美術館は、水沢黒石町出身の画家佐々木精治郎(1885ー1971)常設展の作品を入れ替えた。初公開の水彩2点をはじめ、絵画・スケッチ計29点とスケッチブック1冊を展示。季節感あふれる作品を中心に、描くことの情熱を失わなかった精治郎の魅力を発信している。

 同館は、小作品含めて精治郎のパステル画や油絵、水彩画など約940点を所蔵する。年1回、この時期に展示品を入れ替えており、中央画壇でも高い評価を受けた郷土画家の足跡を紹介している。
 今回は、米国ロサンゼルスの美術学校時代から晩年までの作を並べた。カード大の静物スケッチと、厚紙のようなものに水遊びの様子を描いた作品を初めて公開。ほかにパステル「かぼちゃ」(1946年)や、デッサン「油絵を描く男性」(1914年)などが目を引く。
 油彩「瀧」(1969年)は晩年の作で、精治郎のアルバムの中に同じ風景の写真が収められていた。高齢になってからはカメラを持ち歩いて景色などを撮影し、写真を参考に絵を描いていたと推測できる。
 油彩「震災風景」(1923年)と油彩「嘆き」(年代不明)は、関東大震災のころの作品とみられる。絶望と希望が混在しているようにも見え、胸に迫るものがある。
 同館は「精治郎は若いころから常に紙とペンを持ち歩いていたようで、心に留まった風景などをいつでも描いていた。常設展では水彩やデッサン、パステル、油絵とさまざまな作品を楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。火曜休館。
 佐々木精治郎 江刺郡黒石村の農家に生まれた。20歳で渡米しロサンゼルスの美術学校へ入学、首席で卒業。ニューヨーク美術学院でも学んだ。1919(大正8)年に帰国し、個展の開催や肖像画制作を重ねる。40代前半のころはフランス・パリに拠点を置き、「サロン・ド・ドンス」「サロン・ド・フラン」などの展覧会で入賞する。帰国後は東京日本橋三越や銀座、盛岡、水沢などで個展を開いた。43年7ー10月に従軍画家として中国へ渡り、戦後は画壇を去った。東京都世田谷区の自宅で86年の生涯を閉じた。
写真=作品を入れ替えた、めんこい美術館の佐々木精治郎常設展


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