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胆江日日新聞
pickup : 猛烈な風 吹き荒れる 農作物被害 想定よりも軽く(台風21号)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2018-09-06 09:33:23 (365 ヒット)

 関西地方を中心に甚大な被害をもたらした台風21号は、5日未明にかけて本県に最接近。胆江地方も4日深夜から5日未明にかけ猛烈な風が吹き荒れた。胆江2市町や奥州署、奥州金ケ崎消防本部などによると人的被害はなく、倒木や建物の一部損壊などの情報が数件寄せられた。心配された農業被害も軽いものに収まったようだ。気象庁によると、台風は5日午前9時にタタール海峡(間宮海峡)で温帯低気圧に変わった。

 台風21号は4日正午ごろ徳島県南部に上陸。大阪府や兵庫県では空港関連施設の浸水や損壊、自動車の横転や火災、建物の損壊など甚大な被害をもたらした。5日午後1時半現在の消防庁などによる全国の被害状況は、死者11人、負傷者467人、住宅被害1095棟、非住家被害43棟となっている。
 日本海側に抜けた台風は、速度を上げて北上。本県に最接近した4日深夜から5日未明には、猛烈な風が吹き荒れた。気象庁が設置するアメダス観測点の最大瞬間風速は胆沢・若柳で4日午後11時18分に25・1メートル、江刺・愛宕で同11時59分に22・8メートルを観測。宮古市区界では観測史上最大の30・2メートル(同10時31分)を記録した。
 一夜明け、胆江2市町などが被害状況を調べたところ、奥州市内では、前沢古城の民家で風によって飛んできた板が玄関のガラスを破損。水沢の店舗で看板が飛ばされそうになった。東北道奥州スマートインターチェンジでは、雑草が伸びるのを防ぐシートが飛ばされそうになり、市が補強した。
 水沢、胆沢、江刺の各地域では倒木4件を確認した。水沢佐倉河の鎮守府八幡宮(菅原正明宮司)では境内に生えていたゴヨウマツが倒れ、石で造られた鳥居に寄り掛かった。菅原宮司によると、社殿などへの被害はなく、5日のうちに撤去したという。このほか、水沢日高小路地内では倒れたマツの大木が、近くの空き家に寄り掛かった状態になった。
 金ケ崎町内では、農機具格納庫のシャッター損壊や、町立永岡幼稚園と町文化体育館の屋根が破損するなどの被害があった。ビニールハウス1棟の倒壊、倒木9カ所、公共施設の雨漏りが2カ所、送電線に木の枝が絡む被害も確認したという。
 強風や大雨により、収穫を間近に控えた農作物の被害が心配されたものの、5日午後5時現在、胆江2JAには深刻な被害は報告されていない。
 江刺りんごの生産者紺野節子さん(62)は「出荷が始まっているさんさや黄王などの早生種については2、3日前に収穫した。今日は朝から畑をみているが、風の向きなどもあってかあまり落果していないようで良かった」と安堵の表情を浮かべた。
 JA江刺園芸課の荒井将旭課長は想定よりも落果被害は少なかったとし、「落果は管内全体の3%ほどとみている。ただし風当たりが強くなる地形の木などでは、15個ほど落ちたケースもあったようだ」と説明する。同JAリスク管理室によると、管内の水稲についても風で多少横になったものがあったものの生育に大きな影響を与えるほどの被害は出ていないという。
 JA岩手ふるさと生活企画課によると、管内で水稲の軽度の倒伏がみられたが大きな被害には至っていないという。
写真=朝から落果などを点検するリンゴ生産者=江刺愛宕


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