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胆江日日新聞
pickup : 新紙幣の顔 奥州と縁 友情人形 日米交換の中心 渋沢栄一に市民注目
投稿者 : tanko 投稿日時: 2019-04-10 09:38:31 (382 ヒット)

 財務省は9日、千円、5千円、1万円の紙幣を2024年度上期をめどに一新すると発表した。新1万円札の図柄に起用される渋沢栄一(1840ー1931)は、戦前に日米親善の象徴として贈られ市内に2体現存する友情人形の交換プロジェクトで中心的役割を果たした人物。水沢出身の後藤新平(1857ー1929)との関わりも深い。市民らは奥州と渋沢の縁に驚き、新紙幣に注目している。

 日米関係が悪化していた1927(昭和2)年、両国の子どもたちが互いを理解する心を育てようと、渋沢と宣教師シドニー・L・ギューリック博士が中心となり人形の交換事業を行った。米国から日本へは友情人形約1万2000体が寄贈され、岩手の幼稚園・小学校にも263体が届けられた。
 戦争が始まると青い目の人形を敵視する風潮が高まり、日本では約9割が処分されたが、本県に18体が現存する。市内には市立江刺愛宕小学校(佐々木孝義校長)の「プレザント・サンシャイン」、水沢大町の水沢こども園(菅原章子園長)の「メリー・エリザベス・ハミルトン」が残っている。
 戦時下では、各施設の職員らが危険を顧みず人形を守り、戦後は、地域住民らも加わり保存活動を続けてきた。菅原園長は「子どもたちの健やかな成長を願って贈られたもの。守ってくれた人たちの思いがあって、今がある。人形は平和の象徴で、園の宝」と話す。
 江刺愛宕小児童会長の佐々木雅さん(11)は、佐々木校長から青い目の人形と渋沢の関わりを聞かされ、「サンシャインちゃんの偉大さをあらためて感じた。これをきっかけに、渋沢さんのことも学んでみたい」と瞳を輝かせる。
 渋沢栄一 実業家で、「日本資本主義の父」と呼ばれる。埼玉県深谷市の農家出身。一橋慶喜(後の江戸幕府15代将軍・徳川慶喜)に仕え、力を発揮した。明治政府大蔵省に入り、退官後は実業界に転じた。総監役となった第一国立銀行を拠点に株式会社組織による企業の創設・育成に力を入れ、約500もの企業に関わったといわれる。
写真=「プレザント・サンシャイン」を大切そうに抱く江刺愛宕小児童たち


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