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胆江日日新聞
pickup : 部活動 どうあるべき? 教職員や保護者ら集まりフォーラム 諸問題受け在り方議論(金ケ崎)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2019-04-16 09:39:11 (479 ヒット)

 いわてベースボールドリームプロジェクト(小沢承悟代表)主催の「部活&スポーツクラブ応援フォーラム」は14日、金ケ崎町中央生涯教育センターで開かれた。県内の現役教員や保護者ら約60人が参加し、基調講演やトークセッションを通じて部活動の是非や今後の在り方を議論。顧問の長時間労働や行き過ぎた指導など、部活動やクラブ活動を巡る諸問題がクローズアップされている中、参加者は課題と向き合い、青少年のスポーツ環境をより良くするために必要な方策などを考え合った。

 フォーラム前半は、部活動問題に詳しく関連著書もある早稲田大学スポーツ科学学術院の中沢篤史准教授が、「そろそろ、部活のこれからを話しませんか」と題して基調講演。部活動の歴史や法制度などを解説した。
 中沢准教授は、学習指導要領で部活動は「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」と定義されており、あくまで「自主的な課外活動」というのが大前提と説明。一方で国内の中学生の9割、高校生の7割が部活動に参加する現状を踏まえ、「本当に自主的なのか」と指摘した。生徒全員の所属方針をルール化する中学校が、全体の3割を超えているとの国の調査結果も示した。
 中沢准教授らが約10年前に行った調査では、本県の99%超の中学校で部活動加入を義務付けていたとし、「部活動の本来の趣旨からすると、妥当かどうか」と疑問を呈した。
 さらにスポーツ庁の一昨年度の調査では、国内の9割以上の中学校で全教員が顧問に当たることを原則としていたと説明。中高の教員の9割以上が顧問を務め、ほぼすべての教員が多忙や心身の疲労などで悩んでいるとの調査結果に触れ、顧問の負担軽減も重要課題の一つに位置付けた。
 中沢准教授は「誰もが自分の言葉で『おかしい』と表明できる言論空間が必要。立場によって考え方は異なるが、部活の在り方を皆で話し合う場がとても大事」と議論の深まりに期待した。
 後半のトークセッションでは、中沢准教授を座長に、県体育協会や総合型スポーツクラブの役員、中学野球部の元外部コーチらパネリスト6人が登壇。来場者も交えて部活動の在り方を巡り意見交換した。
 「大人の論理を押し付けるのではなく、子どもたちの声をもっと聞くべきだ」と是正の必要性を説く意見が出た一方、「学校教育の中で部活は組織の大切さを習得できる場」と現状を肯定的に捉える発言も。
 会場の保護者が「部活動を強制せず、子どもたちが地域のスポーツクラブなどで活動しやすくなる流れをつくるべきだ」と提言。総合型スポーツクラブを運営するNPO法人シチズンスポーツ奥州の及川協一副理事長は、「地域のスポーツの受け皿は小さく、総合型スポーツクラブでもさまざまな競技に対応するのは難しいのが現状」と述べた。その上で「地域ごとのスポーツ環境の在るべき姿はそれぞれ異なる」とし、「一つのモデルでは、くくり切れない。学校や地域でどうやって子どもたちをスポーツと関係付けていくかを考えなければならない」とも話した。
写真=トークセッションで意見交換するパネリスト


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