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胆江日日新聞
pickup : 「水沢殉教」埋葬か 毘沙門堂(水沢)、発掘調査へ 再建に併せ実施(後藤寿庵顕彰会)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2019-05-21 10:56:57 (293 ヒット)

 胆沢平野開拓の祖で、キリシタン領主として知られた後藤寿庵の福原教会跡とされる、毘沙門堂=水沢福原=の老朽化・再建に伴い、後藤寿庵顕彰会(高橋栄蔵会長)は、一帯の発掘調査に乗り出すことになった。20日、水沢南地区センターで開かれた同顕彰会総会で決定した。
 毘沙門堂は、後藤寿庵の逃亡後につくられた、福原住民の信仰拠点のひとつ。後藤寿庵が領主だった17世紀初頭には、仙台伊達領でも数少ない宣教所だった福原教会に、イエズス会の宣教師たちがしばしば立ち寄っており、「GOTOの教会」とヨーロッパにその存在が報告されている。

 しかも、仙台領で初めてキリシタン公開処刑が行われた「水沢殉教」の夫婦の遺体が、同教会の祭壇の下に埋葬されたと宣教師ゼロニモ・アンゼリス書簡に記されている。今回、発掘調査によって遺体が発見されれば、教会跡の確定とともに、殉教埋葬地として全国に発信されることになる。
 発掘調査は、専門家の協力を受けて、毘沙門堂再建に先立って実施される。毘沙門堂建設費は、地元の寄付などで行われるため、本年度は寄付集めからはじめ、発掘の基礎調査を経て、来年の本調査実施を計画している。
 今後、関係者との調整や各種手続き、詳細な実施に向けた準備などが進められる予定で、顕彰会内に実行委員会を設けて細部を詰める。地元の歴史ということもあって、地域民の協力を得た「市民発掘」の形式も検討していて、児童・生徒の学習機会としても提供したい考えだ。
 顕彰会の高橋会長は「顕彰事業にとって、とても重要な発掘調査になると思う。歴史的意義は大きい。遺体が出てくるかどうかは発掘の成果を待たなければならないが、新たな史料には、明確に寿庵の教会の祭壇の下に埋葬したと記されているから、なにかしら遺物が見つかる可能性は低くないはずだ」と話している。(安彦公一)
写真=後藤寿庵の教会があった場所とされる毘沙門堂。老朽化に伴い再建が計画されており、それに先立ち一帯の発掘調査の実施計画が決まった


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