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胆江日日新聞
pickup : 安定的な銘柄牛生産を 金ケ崎に繁殖拠点整備 年間2000頭出荷目指す(JAふるさと)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2019-09-14 09:40:19 (318 ヒット)

 JA岩手ふるさと(後藤元夫会長)は、肉用牛の安定供給を図る拠点として、金ケ崎町西根和光地区に「肉用牛繁殖センター」を整備。来年1月31日の完成を目指し、既に一部工事が始まっている。繁殖、哺育、育成の施設を集約した同センターを整備することで、肥育素牛の地域内一貫生産・供給体制を構築。前沢牛などブランド牛の年間出荷頭数2000頭を目指す。さらに、乳用牛の不妊治療の一環として黒毛和種の受精卵を移植する技術も導入。子牛の出産とともに搾乳量の安定化が図られ、酪農家にとってもメリットのある環境を確立する。13日、現地で地鎮祭が行われ、同JAの千田幸男副会長らが工事の安全と、全国に誇るブランド牛産地としての発展に期待を込めた。

 施設は金ケ崎町西根和光の同JA乳用牛哺育育成センター南側の同JA所有地に建設。6374・85平方メートルの敷地に繁殖、哺育、育成の各牛舎などを整備する。3牛舎の収容能力はそれぞれ50頭。
 総事業費は2億4705万円で、うち9770万円は国庫補助で対応する。残る1億4935万円のうち、4543万1000円を奥州市、2924万4000円を金ケ崎町、7467万5000円は同JAがそれぞれ負担する。
 「前沢牛」「いわて奥州牛」といったブランド牛の産地として全国的にも知られる同JA管内。しかし、生産者の高齢化や担い手不足、素牛価格の高騰などで利幅が低下。2大ブランドの存亡の危機に直面しているという。解決には、素牛を安定的に肥育農家に供給する仕組みが急務とされている。
 肥育農家が繁殖牛も飼養し、子牛を生産する「一貫経営」も推進されているが、作業労力や繁殖管理技術が不足している上、牛舎の整備に新たな投資が必要になるなど、農家一貫経営に取り組むには限界が生じていた。
 そこで同JAは、繁殖、哺育、育成の各施設を一カ所に集約し、肥育素牛の地域内一貫生産・供給を図るための同センター整備事業計画を打ち出した。
 同センターの機能は主に二つ。一つは肥育農家が所有する繁殖素牛を預かり、子牛を出産させる。産まれた子牛は哺育牛舎で4カ月、育成牛舎で4カ月それぞれ過ごし、肥育農家に供給される。
 もう一つは酪農家との連携。不妊症の乳用牛に治療の一環で黒毛和種の受精卵を移植させる。不妊症の乳用牛は、搾乳量が低下することから、受精卵移植によって搾乳量を安定化。併せて、肉用牛の子牛の出産も行う。酪農家にとっては、搾乳量の増加による収益増と、廃用牛の減少と新しい乳牛確保のコスト削減が図られる。
 同センターの整備により、17(平成29)年度で前沢牛1020頭、奥州牛942頭だった出荷頭数を両ブランドとも1000頭とする計画。市場購入よりも低コストで優良な肥育素牛を確保でき、17年度ベースで比較すると13万円安い、65万円で供給できる見込み。同JAの試算では、同センター整備による事業効果額は肥育経営面で1億1707万円、酪農経営面では8208万円としている。
写真=肉用牛繁殖センターが建設される金ケ崎町西根和光のJA岩手ふるさと所有地


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