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胆江日日新聞
pickup : 国重文・兜跋毘沙門天立像 奈良博特別展に出品 業者が搬出(江刺藤里)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2020-01-15 09:40:22 (150 ヒット)

 江刺藤里の浅井智福愛宕神社所有の国指定重要文化財・木造兜跋毘沙門天立像(とばつびしゃもんてんりゅうぞう)が、2月4日から奈良国立博物館で開かれる特別展「毘沙門天ー北方鎮護のカミー」で展示される。14日、専門業者の手で同神社境内の収蔵庫から運び出された。毘沙門天彫像の中でも特に優れた作品が一堂に会す展覧会に並ぶとあって、地元住民が誇らしげに見送った。
 四天王のうち北方を守護する多聞天は、毘沙門天の名で造像、信仰され、四天王の中でも特別の存在という。同展では、従来知られている毘沙門天彫像から優れた作品を厳選。米国ロサンゼルス・カウンティ美術館保管を含む像を3月22日まで同博物館で展示し、魅力を伝える。

 出陳品は国宝2件、重文18件の計37件。本県からは江刺の同立像のほか、花巻市の成島毘沙門堂にある尼藍婆(にらんば)・毘藍婆坐像(びらんばざぞう)(平安時代)も選ばれた。
 全高232センチ、像高182センチの同立像は、トチ材による一木造り。11世紀ごろの制作と考えられている。ナタ彫りが特徴的で、毘沙門天の顔を除きほぼ全面に用いられる丸ノミの装飾的な横縞が確認できる。柔和な表情の地天女の上で、ほぼ直立した姿を見せる。
 この日は、専門業者のスタッフ6人が慎重に運び出した。同行した同博物館学芸部の岩井共二・情報サービス室長は「木で造っていることがよく感じられ、ナタ彫りの特徴が出ている全国的にも珍しい像。大きさがあり時代も古く、きちんと祀られている。全国の毘沙門天彫像の名品中の名品として、ぜひ皆さんにお見せしたい」と力を込める。
 作業を見守った同神社総代長の及川良直さん(73)は「10年ほど前に別の展覧会に出たことがあったが、今回も北方を守る神を多くの人に見てほしい。像を守っていくのは私たちに課せられた役割。若い人や子どもたちにも、地域で守る重要性を分かってもらえれば」と願っていた。
写真=奈良国立博物館の特別展に出品するため運び出される木造兜跋毘沙門天立像


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