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胆江日日新聞
pickup : 先見えぬ自粛ムード 書き入れ時に影響深刻 謝恩会や歓送迎会キャンセル相次ぐ(胆江)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2020-03-24 09:40:00 (306 ヒット)

 新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、政府が「換気が悪く、多くの人が密集し、近距離での会話や発声が行われるという三つの条件が同時に重なるような場を避ける行動」を求める中、多人数が一堂に会する宴席を自粛する動きが広がっている。本来なら飲食店やホテルの書き入れ時となる歓送迎会シーズンだが、宴席の予約をキャンセルしたり延期したりする動きが顕著で、店主らは降ってわいたような災難に困惑する。損害を補おうと、弁当の販売を新たに始めるなど工夫を凝らすが、飲食店関係者は「事態が長引けば影響はさらに深刻化する」と頭を悩ませている。

 金ケ崎町永栄のホテルみどりの郷は、3月に入っていた数十人規模の宴会など約30件がキャンセルに。安倍晋三首相が小中高校などの臨時休校を要請した先月27日以降、利用客の自粛ムードが顕著になったという。
 例年なら職場の送別会や学校の謝恩会などでにぎわうはずだが、3月分の予約の7ー8割がなくなった。状況は好転せず、従業員の一人は「4月の宴会予約のキャンセルも入ってきた」と肩を落とす。
 宴会や法事、会合などでの売り上げ減に加え、岩手中部(金ケ崎)工業団地をはじめとした企業関係者らの宿泊減も経営に影響を及ぼす。佐々木司社長(53)は「長期化すると皆がものすごく困ってくる。一体、いつまで続くのか」とため息を漏らす。
 水沢東町の水沢サンパレスホテルでも、新型コロナの影響は深刻だ。
 3月だけで送別会など数十件の宴会予約が入っていたが、既に8ー9割がキャンセルとなった。営業担当の稲田春奈さん(27)は「4月分のキャンセルも入りつつあり、感染状況を含め今後の動向が気に掛かる」と先行きを懸念する。
 同ホテルでは歓送迎会シーズンを前に、お得な宴会プランを立案。チラシも刷ってロビーに並べたが、自粛ムードの中で手に取る利用客は少ない。
 突然の荒波を乗り越えようと、これまで断ってきた2ー4人の宴会にも対応するように。少人数での宴席なら感染リスクも低減するとの考えから、気軽な利用を促す。さらに宴会の収益減を補うため、シェフが腕を振るった和洋中の仕出し弁当の販売も始めている。
 同ホテルの幹部は「今までにない状況。先が見通せないのが厳しい。先が見えればまだいいが」と戸惑いを隠さない。
 水沢東町の居酒屋「隠家水沢店」でも、臨時休校の要請後から予約のキャンセルが増えた。新型コロナが影響したとみられる3月の団体予約のキャンセル数は、7件(1団体20ー30人)ほどに上る。
 若い友人同士や職場の同僚など少人数での利用は持ち直す兆しがあるが、例年であれば歓送迎会で売り上げを大きく伸ばす時期。佐藤真理店長(35)は「予想外の出来事。どこまで続くか不安」と胸中を語る。
 早期に予約した場合に料金を割り引く「早割り」プランを検討するなど打開策を模索している。佐藤店長は「早めの終息を願いつつ、その後の反動増に期待したい。それを希望に頑張っていきたい」と言葉少なに語った。
写真=ホテルや飲食店では送別会など各種宴会予約のキャンセルが相次いでいる=水沢サンパレスホテル


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