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胆江日日新聞
pickup : 前線停滞 各地に被害 北上川増水し住民避難 24時間降水量 米里で7月最大133・3ミリ(胆江地方)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2020-07-29 09:40:38 (359 ヒット)

 停滞する梅雨前線の影響で28日、東北地方を中心に大雨となった。胆江地方も所により激しい雨となり、気象庁が設置する江刺米里の観測点では、同日午後2時40分までの24時間降水量が133・3ミリに達し、7月の観測史上最大を記録。江刺梁川地区を中心に床下浸水があったほか、江刺伊手地区では土砂が市道をふさぐ被害も起きた。北上川の水位も上昇し水沢や前沢では道路や田畑が冠水。水沢黒石町などでは住民が自主避難した。盛岡地方気象台によると、29日は雨は落ち着き曇りになると予報している。

 胆江地方では27日午後から天気が崩れ始めた。降り始め(27日正午)から28日午後4時までの総雨量は、江刺米里で136・0ミリ、宮古市区界で132・5ミリ、西和賀町湯田で122・5ミリを観測した。
 周辺地域での降雨も相まって、北上川の水位は上昇。桜木橋=水沢、江刺=や大曲橋=前沢=では氾濫注意水位を超えた。人首川に架かる江刺米里の鳴瀬橋でも一時、同水位を超過した。
 市は28日午前1時28分に災害警戒本部を設置。同日午後5時現在の被害状況によると、人的被害は入っていない。床下浸水が江刺梁川で4件。冠水や土砂崩れによる道路通行止めが続いたのは5件(主要地方道1件、県道1件、市道3件)。このほか、江刺地域などで停電や住宅の裏山崩落、砂利道の洗堀、集水升の詰まりといった連絡も寄せられた。
 金ケ崎町も同日午前9時50分に災害警戒本部を立ち上げた。町は同午後5時現在、北上川に架かる金ケ崎橋付近をはじめ町内の田畑3カ所で冠水を確認している。

住民避難

 黒石地区センターには28日午後1時過ぎ、北上川近くの低地などに住む地域住民らが次々と自主避難。同5時現在、16世帯30人が身を寄せた。新型コロナウイルスの感染予防のため、入り口で検温や手指消毒を実施。市職員からは避難物資が配られた。夫婦で避難してきた木村敬子さん(67)=水沢黒石町字鶴城=は、「北上川や支流の水位が上昇し、地区センターに来るころには庭が3分の1ほど冠水してしまい、恐ろしかった。今、自宅はどうなっているか」と不安げだった。
 市によると、江刺の稲瀬地区や水沢の北常盤地区でも住民が近隣の公共施設に自主避難したが、短時間で自宅に戻ったという。

冠水被害

 北上川東部の水沢羽田町や黒石町では、住民の生活路にもなっている幹線道路、主要地方道一関北上線(県道14号)が冠水。羽田町の北鵜ノ木橋近くに住む女性(51)は「雨が強くなった27日の午後から外出を控えていた。今年は雨が多く、野菜も育たない」と嘆いた。
 同線の近くに自宅がある佐藤邦憲・黒石地区振興会長は「雨はずっと小降りだったが、(28日の)昼すぎからどんどん水かさが増し、あっという間に農地が冠水した」と状況を説明。自宅近くでの農地冠水は07(平成19)年以来で「洗堀されている可能性もあり、影響が気になる」と語った。
 前沢生母の県道237号長坂束稲前沢線も、赤生津橋東側で冠水し、28日午後0時40分ごろから通行止めに。同橋周辺や平泉町境に近い箱石橋付近にかけての田畑も広い範囲で冠水した。

土砂被害・交通影響

 江刺伊手字新田地内では、市道曽木田新田線沿いの山の斜面が崩れ、通行できなくなった。28日午前6時半ごろ近隣住民が市に通報。市職員が現場を確認し、同7時半から通行止めにした。同線は約20メートルにわたり土砂と倒木でふさがれ、脇の休耕田まで木が入り込んだ。復旧作業は29日以降に実施する。
 鉄道にも運休や遅れが生じた。JR東日本盛岡支社によると、東北本線一ノ関―盛岡間で上下合わせて6本が運休、10本に最大47分の遅れが生じ、約9720人が影響を受けた。
写真=冠水し、通行止めとなった赤生津橋東側の県道=28日午後3時半ごろ


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