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胆江日日新聞
pickup : 新型コロナ早期収束願い蘇民祭 護摩焚き静寂包む 密避け荒行取りやめ(水沢黒石町の黒石寺)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2021-02-20 09:39:45 (180 ヒット)

 「東奥の奇祭」として知られ、1000年以上の歴史があるとされる水沢の妙見山黒石寺(藤波大吾住職)の蘇民祭は19日、檀家や関係者らによる祈祷が執り行われた。例年であれば、下帯姿の男衆の「ジャッソウ、ジョヤサ」の掛け声が響き渡るが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で蘇民袋争奪戦など一連の行事を見送った。関係者らは静寂に包まれた本堂で無病息災や五穀豊穣、新型コロナの早期収束を祈願した。

 厳寒の夜、男衆が裸参りや柴燈木登、蘇民袋争奪戦など荒々しい行事に臨む黒石寺蘇民祭。今年は新型コロナの感染拡大を受け、全国各地から参加者が集まる祭典の性質上「密を避けるのが難しい」と判断。祈祷のみを執り行うこととした。
 同日は、檀家や同祭保存協力会などの関係者ら約20人が集まり、午前10時ごろから護摩を焚いて五穀豊穣や疫病退散を祈願した。藤波住職(38)は「新型コロナもだが、ここ数年は地震などの災害も多くなっている。苦難を乗り越えながら生きていけるよう祈りたい。来年はいつも通りの蘇民祭を開催できれば」と話した。
 同協力会青年部の菊地敏明部長(47)は「全国から人が集まる祭りで感染症対策は難しい。今年は静かに祈るしかないが、祭りを来年につなげられれば」と願っていた。
写真=無病息災や五穀豊穣を祈願する藤波大吾住職(右)と黒石寺蘇民祭保存協力会青年部の菊地敏明部長

歴史 途切れさせまい
水沢佐倉河の鎮守府八幡宮
関係者のみで加勢祭

 鎮守府八幡宮(菅原正明宮司)の特殊神事「加勢祭」が19日、水沢佐倉河字宮の内の同神社祭殿で行われた。新型コロナウイルスが流行する中ではあったが、約1200年続く伝統を途切れさせまいと、関係者のみで神事を執り行った。
 県南地域の寺社に伝わる蘇民祭行事の一種ともいわれている同祭。蘇民袋争奪戦のような荒々しさはないが、「鬨の声」と呼ばれる発声や物音を立てることで悪魔や疫病を退散させる珍しい儀式が行われる。
 例年は一般参列者も含め神殿がいっぱいになるが、今回は総代ら関係者30人程度で神事を執行。護符(神札)などを希望する人を事前に募り、神事後に配布した。
 菅原宮司(67)が神歌を唱えたのに続き、参列者が「ヤーッ!ヤーッ!」と発声したり、手をたたいたりして除災。八幡権現舞も奉納した。
 新型コロナの収束を願う強い思いもあって「鬨の声はいつにも増して大きく、長く素晴らしかった」と菅原宮司。総代長の高橋整さん(82)は「1200年近く続く儀式を途切れさせてはいけない、という総代たちの声が強かった。氏子の皆さんを代表して、祈りをささげた」と、ほっとした表情で話していた。
写真=総代ら関係者のみで執り行った加勢祭


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