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胆江日日新聞
pickup : 地域農業支える存在に 農福連携 特支学校生が作業体験(江刺)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2021-10-10 09:36:59 (248 ヒット)

 県は、県内の特別支援学校の生徒を対象に「農福連携説明会」を実施している。作業体験などを通じ、進路の参考にしてもらう取り組みで、昨年度に続き県社会福祉協議会(長山洋会長)に運営を委託している。8日には江刺伊手字隅川の(株)菅野農園(菅野千秋代表取締役)で、県立前沢明峰支援学校(中野真幸校長)高等部の生徒がリンゴの収穫を体験。菅野代表は生徒たちに指導しながら、地域農業を支える貴重な働き手になればと期待を込めた。

 農福連携は文字通り、農業分野と障害者福祉分野が連携し、それぞれが抱える諸課題の解決を目指す取り組み。農業分野では、高齢化などによる労働力不足が深刻。一方、障害者福祉分野では、一般と比べ就業率が低く、授産施設での賃金も少ないという課題を抱えている。
 農林水産省は厚生労働省と協力し、関連対策費の交付のほか、農福連携で生産された商品の魅力発信、普及啓発のフォーラムを開催。本県も積極的に推進しており、研修会の開催や就労支援事業所職員による農作業現場の視察などが行われてきた。
 特別支援学校高等部の生徒たちに向けた説明会も、昨年に続き実施。県から委託を受けた県社会福祉協議会では、生徒たちに農作業を体験してもらう実習型のほか、学校での座学型の説明会も行っている。
 菅野農園での説明会に訪れたのは、参加を希望した前沢明峰支援校高等部の1年生9人。同園のリンゴ畑を訪れ、学校給食用に提供される「シナノピッコロ」、本県主力品種の一つ「トキ」を収穫した。
 小雨が降る中、生徒たちは初めてのリンゴ収穫を思い思いに楽しんだ。及川永真さん(16)は「とても楽しい。おいしそうなリンゴですね」と話しながら、表面に傷がつかないよう丁寧にかごに入れた。
 同園は現在、江刺地域の2事業所と提携し、障害者を受け入れている。菅野代表(47)は「労働力として非常に助かる」と語る。
 農業、福祉双方にとってメリットのある農福連携だが、さらなる普及には解決しなければならないことも多い。人手不足は農業だけでなく福祉施設全般も同様で、必要な職員配置が可能か、施設側にも課題がある。また、中山間地域に作業現場がある例も少なくなく、移動自体が負担になるケースもある。
 菅野代表は「障害者に同行する施設職員の数にも限りがあるという。農園に近い場所に施設を整備するなどの検討も必要になってくるだろう」と話している。
写真=生徒たちにリンゴの収穫方法を説明する菅野千秋代表


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