市内の幼児、小中高生による「奥州こども芸術発表会」は16日、水沢佐倉河の市文化会館(Zホール)で開かれた。邦楽や郷土芸能など、これまでの稽古で磨いた芸を堂々と披露。客席の家族らに成長した姿をみせた。
市文化遺産活用実行委員会と市芸術文化協会が主催。同協会が主催する「おうしゅう伝統文化親子教室」の受講生をはじめ、郷土芸能など芸術文化継承に励んでいる子どもたちの発表の場として毎年開催している。
今回は、映像参加した市立前沢中学校の「前中太鼓」を含む6団体が出演。オープニングでは、同親子教室の「お琴教室」を受講した子どもたちが着物姿で「岬の燈台」を優雅に演奏した。
第1部では衣川の子ども歴史講談「輝凜会」、胆沢の狼ケ志田神楽保存会、江刺の市立梁川小学校(金津流梁小獅子躍り)がステージに。第2部では、お琴教室と「こども日本舞踊教室」の受講生が、それぞれ稽古を積んできた演目を発表した。日本伝統の芸に打ち込む子どもたちの真剣な表情に、客席からは大きな拍手が贈られた。
琴を演奏した県立水沢高校2年の高橋明里さん(17)は、「小学3年生のときから習い始め今回が最後の発表会。教室でずっと同じだった友達とも一緒に楽しく演奏でき、いい集大成になった」と笑顔を見せた。
日本舞踊教室を受講した市立水沢中学校2年の工藤寿乃さん(14)と、弟で同校1年の雅久さん(13)は、他の生徒と常磐津「娘獅子」をあでやかに踊った。寿乃さんは「練習の成果を出せてうれしい。雅久とも息の合った踊りができた」と喜び、雅久さんは「ひざを曲げるところなど基本的な動きを磨き来年も頑張りたい」と意気込んでいた。
写真=「奥州こども芸術発表会」のオープニングで琴を優雅に奏でる子どもたち
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