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pickup : 地名で残る家名に喜び 三ケ尻氏子孫、沢田功子さん(盛岡) 次女と共に数十年ぶり来町(金ケ崎)
金ケ崎町三ケ尻の旧跡・丸子舘に居を構えていたとされる三ケ尻氏の末裔沢田功子さん(73)=盛岡市=は19日、同町を数十年ぶりに訪れた。千田正記念館や丸子館跡などに足を運び、自身のルーツに思いをはせた。
金ケ崎町史などによると、三ケ尻氏は江刺家を継いだ葛西三郎詮義の子信満の次男清義を祖とし、三代目の加賀恒逢まで三ケ尻に居住したとされる。三ケ尻は本来「甕尻」と表記していたが、清義が館主となった時に「三ケ尻」に改められたという。
先月末、同町三ケ尻の高橋薫さん(81)が沢田さんの次女海野玲子さんと、叙勲受章者の祝賀会で同席。海野さんが「母が金ケ崎町に行きたがっている」と話したところ、高橋さんが町内の案内を快諾。沢田さんと海野さん夫婦の来町が実現した。
同記念館では、展示物のほか地元住民が自主制作したDVDも鑑賞。丸子館跡は、雨のため車内から眺め、往時の光景に思いを巡らせた。
沢田さんは「たくさん案内してもらい感謝。三ケ尻が残っているのが本当にありがたい」。海野さんは「金ケ崎町には小さいころに来たきりで記憶も残っていなかったが、三ケ尻の地名が残っていることがうれしい」と笑顔で話していた。
写真=千田正記念館を見学する沢田功子さん(左)と海野玲子さん