夏の政治決戦・参院選の火ぶたが22日に切られた。初日は複数の候補が水沢市街地で演説に力を込めるなど、選挙戦序盤から支持争いが熱を帯びた。胆江地区の有権者もそれぞれの一票の行く先に思いを巡らせ、願いを込める。
与野党の現新5氏が立候補し、18日間の選挙戦がスタート。有権者は、国や地域の未来への思いを語る。
江刺藤里の主婦佐藤恒子さん(82)は「新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んでいる時に、ロシアによるウクライナ侵攻が起き胸が痛む。戦争による物価高騰で、私たちの生活にも影響が出てきている。年金は減っているのに、何もかも高くなる」と指摘。その上で、「(戦争と物価高騰を)何とか早く解決してほしい。そのためにも今回の選挙は大事だと思っている」と強調する。
水沢佐倉河の農業森岡誠さん(70)は「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で農薬や肥料の価格が上がり米の生産が厳しくなっている。全体的に物価も上昇している中でもみんなが安定して暮らせるような政策を実行してほしい」と求める。
「電気代や原油の高騰に対する政策を特に気にしている」と話すのは、前沢駅東の主婦佐々木真由美さん(64)。「政治家と国民の間に考えのギャップがあるのか、生活に直結する政策がうまくとられていないように感じる。今回の選挙で、国民が必要としていることをもっと見極められるよう変化してほしい」と願う。
胆沢小山の無職村上明さん(71)は「現在の国政は、公約も守られず国民の声も届いていないような印象が強く、私自身選挙自体への関心が薄れている。国民の声が届かないのでは、これからを担う若者が気の毒。国民が本当に気にしていることをしっかり扱ってくれたら」と注文した。
子育て支援の拡充も関心事だ。水沢上姉体のパート従業員佐藤扶美子さん(35)は「子ども2人を育てており、医療や保育環境など子育て支援に力を入れてほしい。少子高齢化が進み、将来的に子どもに負担がいくのではないかと不安を感じている。子どもたちが安心して暮らせる社会になっていけば」と望む。
「子育て支援の充実を望みたい。子育てをしているとお金が必要になる。子育て世代への経済支援に力を入れてほしい」と金ケ崎町西根下餅田の団体職員榊文章さん(34)。「選挙では公約を達成できるかを重視する。果たせる公約を掲げているかを基準に選びたい」と投票先を見定める。
写真=候補者の声に耳を傾ける有権者ら=22日、盛岡市
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