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pickup : 優雅に春告げる ひな人形展開幕(水沢・武家住宅資料館)
水沢吉小路の武家住宅資料館で25日、第29回城下町水沢のひな人形展が始まった。同日の胆江地方は朝から大荒れの雪模様となったが、館内は春を感じさせるみやびやかな雰囲気が漂っている。入館無料で3月12日まで(月曜休館)。
同資料館恒例の行事で、押し絵の技法で作られた「くくり雛」を中心に、市民から寄贈された200点以上を展示している。
水沢地方では、綿を布でくるむことを「くくる」と呼んでおり、これがくくり雛の呼び名に由来すると考えられている。明治時代初期、地元の絵師・砂金竹香(1858―1930)が京都から製作技法を導入。地元の女性たちに伝授したことで、明治中期から昭和初期にかけて各家々で盛んに作られるようになった。
会場には初公開となる八幡禎子さん寄贈のくくり雛5点と花巻人形3点、亀梨祐司さん寄贈の市松人形1体も展示。八幡さんのくくり雛は、衣類害虫により、中の白い綿が見えるが同館スタッフは「良質の布が使われていた証拠でもある」と説明する。
同展期間中の3月1日から同5日までは、第22回くくり雛まつり(同まつり実行委員会主催)が開かれる。同資料館、メイプル4階産業文化ホール、みずさわ観光物産センター(Zプラザアテルイ)の3会場で、くくり雛を展示する。新型コロナウイルス感染防止のため、製作体験を行わない縮小開催となる。
問い合わせは同資料館(電話22・5642)、または市観光物産協会(同22・7800)へ。
写真=市武家住宅資料館で始まった「城下町水沢のひな人形展」