岩手県奥州市、金ケ崎町の地域紙。第2回ふるさと新聞アワード(2022)グランプリ & Googleアワード受賞。
胆江日日新聞
pickup : 気軽に集い語れる場を 水沢のスーパーで認知症カフェ 周知や市民理解促進へ(市委託事業)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2023-05-23 09:39:50 (400 ヒット)

 認知症の人やその家族、地域住民、民生委員、福祉専門職らが語り合い、気兼ねなく交流できる場として各地で開設されている「認知症カフェ」。地域包括支援センターみずさわ中央は本年度、水沢佐倉河字八反町のスーパーマーケット、マイヤ水沢店(杉本晃一店長)で、店内イートインスペースを使い同カフェを開いている。このほど行われた初回は、参加しやすい雰囲気も手伝って20人余りが参加。店側も取り組みに前向きだ。みずさわ中央では、不特定多数の人たちが利用するスーパーで開催することによる周知効果を生かし、認知症になっても安心して暮らせる地域づくりへの市民理解につなげたい考えだ。

 同支援センターは、高齢者の尊厳ある暮らしを総合的にサポートする機関。みずさわ中央は、水沢南町の市総合福祉センター内に事務局を置き、水沢地域と佐倉河地域を担当している。
 認知症カフェは市の委託事業。みずさわ中央ではこれまで、水沢佐倉河字西沖ノ目の佐倉河地区センターを会場に「思い出カフェさくら」を開設していた。誰でも参加でき、気軽な来場を呼びかけていた。
 しかし、民生委員などに参加が偏っていたほか、主に地元住民が利用する公共施設の一室で開催している状況では、周知に弱さがあった。そこで着目したのが水沢、佐倉河両地域の中間に立地するマイヤ水沢店のイートインスペースだった。
 同店を経営する(株)マイヤ(本社・大船渡市、井原良幸代表取締役社長)は、高齢者や障害者など「買い物弱者」向けの取り組みを行政や福祉関係機関などと連携して推進。県内全店舗にサービス介助士を配置しているほか、一部店舗ではゆっくりと買い物ができる「スローショッピング」も実施している。みずさわ中央と、マイヤの地域福祉向上に対する思いが一致した。
 店内には事前に認知症カフェ開催を周知するチラシを掲示。日ごろから食事や休憩のためにイートインスペースを利用している人たちに理解を求めた。
 開催当日、参加者は会話を楽しみながら、認知症や健康について学ぶ講話に耳を傾けた。みずさわ中央の佐藤智美・主任介護支援専門員は「『何をやっているんだろう』とのぞいてくれた買い物客の方がおり、スタッフがチラシを配って説明すると『昔、参加したことがあった』と答えてくれた。より多くの市民の目に触れる場でカフェを開催することで、事業の周知と理解、認知症の人やその家族を地域全体で支えていく雰囲気づくりを推進していけたら」と話していた。
 同店イートインスペースを使った認知症カフェ開催は、奇数月の第3木曜日、午後1時半から同3時まで。参加費は300円で事前申し込みは不要。問い合わせは、地域包括支援センターみずさわ中央(電話25・6185)へ。
写真=スーパーのイートインスペースを活用し開催された認知症カフェ


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