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胆江日日新聞
pickup : 機能具体化へ新組織 水沢病院に替わる医療センター(市)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2023-05-31 09:39:25 (542 ヒット)

 市は、29日夜に開いた市地域医療懇話会で、総合水沢病院に替わる新医療センター建設に向けた検討スケジュールを提示した。医療部門や周産期・子育て支援、ヘルスケアセンターに備える機能を具体的に検討する新組織を今後立ち上げる方針。5市立医療施設を当面維持するが、状況に応じて無床化やスタッフの集約を図る可能性を新たに示した。委員からは早急に市立施設全体の集約を求める意見が出たほか、市内の県立病院の動向を見極める必要性が指摘された。

 同懇話会(会長・亀井俊也奥州医師会長、委員13人)は市役所本庁で開かれ、地域医療奥州市モデルと新医療センターの役割案を協議した。市側は5市立施設を当面維持するものの「未来永劫ではない」とし、人口動態や施設の老朽化、医療スタッフの確保状況に応じて集約を図ると説明。施設のサテライト化などを適宜進めることも提案に加えた。
 回復期メインの医療にシフトし、病床数は80床程度と明示。ヘルスケア部門では、奥州歯科医師会と連携した口腔ケアの推進を追加した。建設候補地として水沢公園陸上競技場を再度提案し、医療機器調達などを含めた建設事業費は億円程度になるとの見通しを示した。
 今後は、改めて新医療センターについて検討する場を設け、詳細を詰めていく考え。新組織立ち上げのための関連予算を議会提案する。建設が決まれば、開所は最短で2028年になる計画だ。
 委員からは「無床化の議論を進める際には関係者との対話をしっかり行ってほしい」「選択と集中を進めなければスピード感のないやり方になる」といった意見が出た。
 ヘルスケアセンター設置に賛成する声があったものの、新たな医療施設の建設には反対も根強い。奥州医師会の本田健一理事は「今、集約を図らなければ将来に大きな負担を残すことになる」と主張した。
 亀井会長は「将来的に江刺病院がどうなるか見えてこない。県立病院の動向を情報収集し、それによっては建設場所の再検討が必要になるのではないか」と投げかけた。
 市は同日の懇話会の意見を踏まえた上で、市モデルを最終決定する。新医療センターの検討組織は市民や関係者、外部有識者らで組織する予定。
写真=新医療センターの役割案などを協議した市地域医療懇話会


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