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胆江日日新聞
pickup : 有終の争奪戦 熱く 黒石寺蘇民祭 歴史に幕(水沢)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2024-02-19 09:41:32 (443 ヒット)

 天台宗妙見山黒石寺(藤波大吾住職)の蘇民祭が17日夜、水沢黒石町の同寺で開かれた。檀家の高齢化などを背景に、1000年以上とされる同祭の歴史に幕を下ろした。縮小版ながら伝統の儀礼が行われ、裸男たちが無病息災や五穀豊穣の祈りを荒々しくささげた。有終の美を飾った蘇民袋争奪戦は、同祭保存協力会青年部長を務める菊地敏明さん(49)=水沢黒石町=が初の取り主となった。

 今回は祭りの開始を通常より4時間早めたほか、木材の切り出しなどに労力を要する「柴燈木登」を省略。争奪戦の決着場所を薬師堂(本堂)前とし、午後11時ごろには取り主が決まるなど大幅な時間短縮が図られた。
 午後6時、下帯姿の男たちが境内を練り歩く「夏参り」でスタート。「別当登」「鬼子登」などの儀礼も進められ、午後10時ごろに蘇民袋争奪戦が始まると熱気は最高潮に。本堂内には男たちの「ジャッソー、ジョヤサ」のかけ声や怒号が響き渡った。
 争奪戦参加者は約270人で例年の倍以上。最後の蘇民祭を見届けようと、一般の見物客やカメラマン、約150人の報道関係者が詰めかけた。祭典関係者は「過去にない混雑ぶり」と驚いていた。
 新型コロナウイルスの流行に伴い、通常開催できない状況が続いていた同祭。コロナ禍の影響とは別に、檀家の高齢化や人手不足により、伝統を維持しながらの準備作業が厳しくなっていた。
 鬼子を務める数え7歳の男児2人の確保も年々困難に。「裸祭り」としてのインパクトは全国規模で知れ渡っていたが、表には見えない形で伝統を守り続けてきた人たちの存在、そこに潜む課題に目が向けられることはあまりなかった。
 藤波住職は昨年12月、このまま祭りを毎年続けることはリスクが高いとして、蘇民祭を今回限りとする決断を表明していた。
写真=例年の倍以上の裸男たちが参加した黒石寺蘇民祭の蘇民袋争奪戦=17日午後10時ごろ


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