岩手県奥州市、金ケ崎町の地域紙。第2回ふるさと新聞アワード(2022)グランプリ & Googleアワード受賞。
胆江日日新聞
pickup : 奥州胆沢劇場 感動呼ぶ つなぐ心 思い熱く(胆沢文化創造センター)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2024-02-26 09:39:57 (312 ヒット)

 第38回奥州胆沢劇場『おらだづの学校〜石渕からのバトン〜』は25日、胆沢文化創造センターで上演された。日本初のロックフィルダム・旧石淵ダム完成から2年を迎えた1955(昭和30)年、胆沢石渕地区での物語。人と人の心のつながりを温かな視点で描き、感動の舞台を生み出した。

 胆沢ゆかりの題材を基にした手作り舞台で長年親しまれている同劇場。実行委員会(藤田春芳会長)が主催し、市が共催した。原作は胆沢若柳の高橋茂男さん、演出は胆沢南都田の村上幸男さんが務めた。「心繋ぐ」をテーマに掲げた現代劇。午前と午後の2回公演に計約700人が来場した。
 戦後10年、日本が高度経済成長期を迎える時代。ダム建設により移転し、苦しい生活の中で懸命に生きる主人公・高橋常吉一家など地域住民と、夫がダム建設関係者で都会から移住してきた民生委員・谷川ヒトミを軸に物語が展開した。対立と融和、心の通い合いと新たな暮らしに向かう姿を表現。ラストには旧愛宕小学校石渕分校の大運動会が描かれた。親子リレーのバトンを心一つに皆でつなぎ、生き生きとした演技で観客を引き込んだ。
 午前の部を終え、高橋常吉を演じた胆沢小山の佐藤賢治さん(52)は「今回は稽古の期間が短かったが、幕が上がっていつも通りの本番を迎えるスイッチが入った。お客さんの反応が良く、午後の2回目もそれを楽しみながら演技したい。クオリティーが高い大道具や小道具を作ってもらったことにも感謝している」と話していた。
 来場した胆沢南都田の石川恵さん(73)は「奥州胆沢劇場のファンなのでこれまでに何回も見に来ている。しの笛の生演奏が温かく会場を包み、舞台内容と相まって素晴らしかった。奥行きのあるホールの客席にベテランの方々のセリフがはっきりと届き、さすがだなと感じた」と観劇を楽しんだ。
写真=観客を魅了した奥州胆沢劇場『おらだづの学校〜石渕からのバトン〜』。秋の大運動会の親子リレーで盛り上がる地域住民ら


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