市民団体「チームMomiji(もみじ)」によるがん患者交流の場「もみじの会」は17日午後2時から4時まで、水沢吉小路の市武家住宅資料館で開かれる。隔月開催していく予定で、がん患者らが集まり気軽に交流しながら情報を共有する場とする。医師や看護師、薬剤師などで構成する同チームの中目祐幸さん(65)=(株)ナカノメ代表取締役社長=は「患者一人一人が置かれている環境から選べる選択肢を一緒に整理して、解決に向かって共に寄り添っていきたい」と気軽な参加を呼びかけている。
同チームは2022(令和4)年に結成。地域住民の生活を支える医療の実現を目指そうと、市内の薬剤師や医師ら10人で活動する。東京都内の団地で行われている健康や介護、暮らしなどの小さな疑問や悩みを気軽に相談できる「暮らしの保健室」を目標に活動している。
昨年11月には同資料館で、市内の医療・介護・福祉・行政関係者を対象に、「ゲームで人生会議」を開催。専用のカードを活用し、人生の最終段階において自身が望む医療やケアについて心の奥にある思いや大切なものを探る体験をしてもらった。
がん患者による交流の場は、患者会からサポート要請を受け昨年11月ごろに初めて実施。同じ悩みを持つ人と話し合う場がほしいという要望があり、患者本人やその家族らの参加を広く募りながら隔月開催していくことにした。
同会は、情報の共有や同チームメンバーによる治療サポートのほか、患者同士の交流による精神的な支え合いも狙いの一つ。不安を抱える患者本人にしか分からないことを互いに語り合い、疑問点があれば同チームのメンバーがアドバイスする。
水沢谷地明円のもみじ薬局が事務局兼窓口。中目さんは「がんのことだけではなく生きていく上で相談したいことがあれが足を運んでほしい。解決策を一緒に悩んで一緒に探していきたい」と話す。
同薬局薬剤師の栗原悠輔さん(37)は「実際に患者さんからは、なかなかしゃべる場がないという声は多く聞く。将来的にはがん患者に限らず、気軽に悩みを相談できるような環境をつくれるよう、一翼を担っていきたい」と意気込んでいる。
問い合わせは同薬局(電話34・1380)へ。
写真=「気軽に相談してほしい」ともみじの会への参加を呼びかける栗原悠輔さん
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