岩手県奥州市、金ケ崎町の地域紙。第2回ふるさと新聞アワード(2022)グランプリ & Googleアワード受賞。
胆江日日新聞
pickup : 多文化共生 助け合いの形考える 水沢で防災講演会(市国際交流協)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2024-03-07 09:38:31 (270 ヒット)

 市の多文化共生防災講演会は6日、水沢吉小路の水沢地域交流館(アスピア)で開かれた。高校生や学生を含む約30人が参加。外国にルーツを持つ市民が防災に関する経験談を語ったほか、NPO法人多文化共生マネージャー全国協議会の土井佳彦代表理事=名古屋市=が「これからの多文化防災〜災害時に、誰一人とりのこさないために〜」と題し講演。参加市民らは、異なる文化を持つ者同士が互いに助け合っていく防災の在り方を考えた。

 市の委託を受け、市国際交流協会(佐藤剛会長)が実施。市内の外国籍居住者や旅行者が増加傾向を見せる中、地震をはじめとした自然災害との向き合い方を考える場にしようと開催した。
 2部構成で実施。第1部では市内に住む米国、韓国、台湾、フィリピン、ベトナムにルーツを持つ5人が、順に自身の経験や各国の防災事情を披露した。
 日本では例の少ない竜巻や山火事のほか、地震や台風などの災害経験も語られた。中には人為的にもたらされるミサイルなど兵器による被害も災害の一つととらえ、「日本では兵器から身を守る強固な避難所が見当たらず、不安に思うことがある」といった意見もあり、参加者たちは興味深そうに耳を傾けていた。
 第2部の講演で土井代表理事は、過去10年間で300人以上増加した市内の在留外国人の人数や、出身地の内訳を紹介。市役所のホームページ(HP)にある翻訳機能を示し「国籍別割合から考えると、HPで対応している言語で、市内の外国人のうち55%ほどの人に情報を伝達できると想定される。自分の住んでいる地域にどういった文化圏の人がいるのかを知り、必要な助け合いの形を正しく認識することが大切」などと指摘した。
 協和学院水沢第一高校2年の渡辺聖奈さん(17)は、自身が取り組むまちづくりに関する探求学習の参考にしようと参加。「経験談の中には日本の状況に似ているものもあれば全く違うものもあり、国や地域によって多様な苦労があるのだと学べた。日本や奥州市の防災を考える上でも参考になることばかりだったので、今後の学習に生かしたい」と話していた。
写真=災害時の助け合いについて考えた多文化共生防災講演会


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