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胆江日日新聞
pickup : 成長支え45年 歴史に幕 みなみ保育園で閉園式(水沢)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2024-03-10 09:37:53 (347 ヒット)

 市立みなみ保育園(佐々木健園長)の閉園式が9日、水沢真城の同園で行われた。地域の強い働きかけに応じ、現地に整備され45年。地域の子どもたちの健やかな成長を支え続け、延べ677人を送り出した歴史を本年度末で締めくくる。最後の卒園児となる8人は、お別れの歌を元気に歌い、「ありがとう。さようなら。ずっと忘れません」と大きな声で園舎に別れを告げた。

 昭和40年代後半に造成された真城が丘団地に隣接する形で、79(昭和54)年に開園。「元気に遊び 心豊かで たくましい子ども」を目標に掲げ、みなみっこ農園や「みなみチビッ子剣舞」など地域と交流を深めながら保育活動を展開してきた。
 17(平成29)年6月策定の「市立教育・保育施設再編計画」で廃止が決まった同園。施設の老朽化を背景に、21年度に策定された市立教育・保育施設の統廃合ロードマップでは、24(令和6)年度末の閉園と記載されていた。その後、新入園がなく、本年度は5歳児8人のみ在籍。新たに募集しても集団保育が実施できる程度の園児数が見込めないことなどから、昨年7月に閉園時期を1年前倒しする方針が示された。
 閉園式には園児や保護者、職員ら約50人が出席。倉成淳市長は「先人が築いてきた文化を伝え、未来を担う若い世代を育ててきたことは地域の誇り。保育により培われたものは、卒園児や地域の皆さまそれぞれの胸に深く刻み込まれ、未来に向けて受け継がれていくものと確信している。巣立った子どもたちが未来へと力強く羽ばたくことを願う」とあいさつ。
 佐々木園長は「恵まれた自然環境の中で多くの学びを得て成長してきた。園は閉園するが、就学前の保育の役割を十分に果たしたと考える」と述べ、活動を支えた地域や関係者に感謝した。
 来賓を代表し、閉園記念事業実行委員会の小岩敬一委員長があいさつ。自身の子ども6人が同園を卒園しており、「子育ては楽しくもあり、大きな不安もあり日々奮闘してきた。その中で親の相談相手として、親身になり支えてくれた。閉園は残念だが、一定の役割を果たしたと思う。市には子育て、保育環境の一層の充実を」と願った。
 式終了後、水沢佐倉河のプラザイン水沢に場所を移し、元園長・職員らも交え思い出を語る会を閉園記念事業実行委員会が開いた。生け花指導の高橋セツさんと藤井三恵さん、農園活動に協力した千葉弘さんに感謝状を贈呈。スクリーンショーなどで45年の歴史を振り返り、思い出を語り合った。
写真=大きな声でお別れの歌を歌う園児たち


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