水沢出身のテノール歌手、福井敬さんを迎えて開催する「福井敬ふるさとコンサートVol.3」は8月11日、水沢佐倉河の市文化会館(Zホール)で開かれる。本番当日、福井さんと共演する合唱団の練習が3月30日、Zホールで始まった。市内外から103人の応募があった。参加予定者の約8割が女性で、主催する市文化振興財団(菅原義子理事長)は4月13日まで、経験の有無を問わず募集を続けており、特に男性の積極的な参加を呼びかける。
同コンサートは19(令和元)年、21年に続き3回目となる。Zホールの指定管理者である同財団では、市民参画による芸術文化活動を推進しており、周年事業である市民参加型オペラの開催、市民合唱団の活動支援、地元出身アーティストの公演に注力。福井さんを招いたコンサートも、こうした観点から3年ぶりに実施する。
福井さんは水沢高校卒業後、国立音楽大学大学院を経て、文化庁在外派遣等によりイタリアへ留学。日本人テノール歌手の中でも活躍が目覚ましい一人で、オペラや歌曲コンサートなどを数多くこなしている。声楽家団体「二期会」の会員。国立音楽大学教授、東京芸術大学非常勤講師として後進の指導にも当たっている。
コンサートでは福井さんの妻で、ソプラノ歌手の由美香さんも出演。2人による独唱に加え、合唱団とは▽江間章子作詞・中田喜直作曲『夏の思い出』▽プッチーニ作曲のオペラ『トゥーランドット』より『誰も寝てはならぬ』▽ベルディ作曲のオペラ『椿姫』より『乾杯の歌』▽宮沢賢治作詞・川村悟郎作曲の花巻農学校『精神歌』(8分の6拍子版)▽宮沢賢治作詞・杉原泰造作曲の『風の又三郎』ーーの5曲を披露する。ピアノ伴奏は谷池重紬子さん。合唱には一般市民のほか、Z児童合唱団も加わる。
初回練習には73人が参加。冒頭、菅原理事長は「これから15回程度集まる中で、素晴らしい合唱のハーモニーをつくり上げてほしい。体調を万全に整えて本番に臨んで」と呼びかけた。
練習は8月11日の本番まで15回程度、土・日曜の日中に予定している。合唱指導は元小学校教諭の佐々木幹雄さん=盛岡市=と、音楽教室講師の佐藤智恵子さん=北上市。
参加費は無料。申し込み、問い合わせはZホール(電話22・6622、電子メールzhall@oshu-bunka.or.jp、火曜休館)へ。
写真=福井敬さんとの共演に向け練習を開始した合唱団
岩手県奥州市、金ケ崎町の地域紙。第2回ふるさと新聞アワード(2022)グランプリ & Googleアワード受賞。
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