岩手県交通?の路線バス廃止に伴う代替路線バス「水沢金ケ崎線」の出発式は1日朝、胆沢病院バス乗り場で行われた。江刺地域を走る市営バスの車両を市が運行会社の(株)野口(江刺愛宕、佐藤幸弘代表取締役)に貸与。同社は水沢出身の米大リーガー、大谷翔平選手の背番号「17」と同じナンバーを付けるなど、話題性を持たせることで、幅広い客層の利用につなげたい意向だ。
出発式には倉成淳市長、佐藤代表(57)のほか、バス路線存続の署名運動を展開した県立金ケ崎高校の生徒4人も出席。倉成市長は「公共交通を取り巻く環境は年々厳しくなっているが、持続可能なシステムの構築に努めたい」とあいさつした。利用者代表として同校3年の佐々木佳乃さん(17)が「バスの継続利用ができてうれしい。新年度もどうぞよろしくお願いします」と運行関係者に感謝の言葉を述べた。
テープカットに続き、生徒4人と同校の三森健校長が初便に乗車し、学校へ向かった。
同社は大谷選手の知名度を生かして代替バスをPR。側面窓に所属チーム、ドジャースのロゴをイメージした飾りを取り付けた。毎月17日には利用客に数量限定のプレゼントも用意するという。
佐藤代表は「バスを必要としている人がいる以上、地域への恩返しの思いでやらなければと感じ手を挙げた。他地域ではピンク色のタクシーを走らせ人気を集めている例もある。『奥州に行けばこんなバスに乗れる』ということをアピールしたい」と意気込んでいた。
市公共交通対策室によると、運行情報サイト「バス予報」では準備が整い次第、現在地や到着予定時刻を確認できる。定期券は水沢駅前の県交通窓口で販売している。
写真=県交通路線バス廃止に伴う代替路線バス「水沢金ケ崎線」の出発式
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