県内や宮城県北部でパトラン（パトロールランニング）に取り組むランナーたちは月に１回程度、前沢地域内で合同の活動を展開し、地域の治安維持とパトランの周知に力を入れている。このほど、本年度最初の活動が行われ、メンバー９人が前沢の前沢いきいきスポーツランド駐車場に集合。約１時間かけて周辺エリアでパトランを実施した。

　合同での取り組みに参加しているのは、有志団体パトランＪＡＰＡＮに所属し、地域内をランニングしながら、見回りやごみ拾い（星屑拾い）活動などを展開している住民たち。普段は各居住地域でパトランを行い、道路の異常箇所を管理者へ報告したり、帰宅困難となった高齢者を保護したりしている。
　合同開催は、前沢白山在住で１９（令和元）年に県内２人目のランナーとして同団体に登録した鈴木まゆ子さん（５２）の呼びかけで実現。昨年度に初めて行い、冬場を除いて月に１回程度実施してきた。
　同駐車場を発着点に、前沢駅前交番などを通る約６キロのコースを設定。途中、交番に立ち寄り、ルート上で不審な事案などを見かけていないか報告している。昨年度は部活動で帰りの遅い学生に声がけを行ったり、ルート上の街灯が切れているのを行政に連絡するなどしたという。
　鈴木さんは「他県ではチームを組んで活動している例もあり、近隣地域のランナーが増えてきていることを受けてやってみようと提案した。パトランに取り組む人の増加は、地域を見守る目が増えるということ。合同開催は地域の人の目に留まりやすく、ＰＲの意味でも大変意義深い」と思いを語った。
　合同開催は５月以降も前沢地域を会場に行う。不定期に別会場で開催することもあるという。
写真＝治安維持と活動周知のため、前沢地域内を駆けるパトランメンバー