金ケ崎町六原の国登録有形文化財「軍馬の郷六原資料館」を含む一帯で13日、UMAROKU(うまろく)倉庫の市が繰り広げられた。資料館の利活用を狙いに初めて開催したイベント。同市実行委員会(星隼人開催責任者)は、資料館を交流人口拡大の拠点とする可能性を探りながら、地域内外の住民と楽しいひと時を創出した。
現存する旧陸軍省軍馬補充部六原支部官舎3棟は17(平成29)年に国の有形文化財へ登録されており、東側の1棟を資料館として活用している。実行委は、資料館を「見るだけの文化財」から「使える文化財」に有効活用していこうと、初のイベントを企画した。
実行委は、資料館の有効活用の方途を探っていく中で出会ったメンバーで構成。人と人がつながるにぎわいのあるまちづくりのほか、出店者がチャレンジする機会を生みだすことも目的としている。
会場には町内外の24店舗が軒を連ねた。資料館の庭ではパンやお菓子の販売、カフェスペースを設置。駐車場のキッチンカーでは食事やコーヒーなどが売り出された。近くの二日町公民館ではクラフトの展示販売も行われた。
庭の桜も咲き誇り、初夏を思わせるような陽気に包まれた同日。会場には家族連れらが次々と足を運び、子どもたちが自然の中を走り回る光景も広がった。同町西根小竹葉の小坂倫充さん(65)は「天気も良く、桜も咲いてイベント開催には絶好のタイミングだった。子どもたちがたくさん来場しているのが何より。資料館を起点として地域活性化につながれば」と願っていた。
開催責任者で、ヤサイヤネコノテ代表の星さん(47)=北上市=は「自然が豊かで建物も雰囲気があってとても良い場所。仲間と役割分担しながら定期開催できるようにしていきたい」と意気込んでいた。
写真=軍馬の郷六原資料館で初開催されたUMAROKU倉庫の市
岩手県奥州市、金ケ崎町の地域紙。第2回ふるさと新聞アワード(2022)グランプリ & Googleアワード受賞。
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