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胆江日日新聞
pickup : 温泉で血管年齢2歳若く 市補助事業で入浴効果検証 大学教授成果報告 動脈硬化リスクが低下(ひめかゆ)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2024-04-21 09:37:43 (296 ヒット)

 市温泉機能検証・発信事業報告会は20日、胆沢若柳の温泉施設焼石クアパークひめかゆを会場に開かれた。都内大学教授により、高頻度の温泉利用者は血管年齢が実年齢より約2歳若く、血管が柔軟に維持され、動脈硬化のリスクも低いなどの研究成果が示された。訪れた市民らは温泉の効用に熱心に耳を傾けた。

 研究は市の補助事業。市の温泉施設活性化に役立てようと、東京工業大学と共同で2年にわたり続けた。22(令和4)年の試験から得た入浴効果の結果を踏まえながら、2回目の試験は23年11ー12月に実施。40ー70歳代の健康な成人男女で、市内温泉の高頻度(週3回以上)、中程度(月3回以上)、非利用者(同3回以下)計196人を対象に、食生活や生活習慣などのアンケートと血圧・血管年齢測定をひめかゆで行った。
 アンケートから、温泉の高頻度利用者は生活習慣病治療薬(高血圧、糖尿病、高脂血症)の使用頻度が低い傾向を確認。肉食や飲酒の頻度が高く、早寝・早起きで体を普段から動かすことが多い。体調が良くて睡眠やストレスでの不満が少なく、冷え性をあまり感じない傾向も確かめた。血圧・血管年齢測定結果からは、高頻度利用者は心拍数が低く、心臓疾患リスクが低いことなども示した。温泉利用による血管柔軟化やストレス減少・睡眠の質向上(腸内細菌叢変化)と、体調改善、活動量増加の好循環が、生活習慣病や動脈硬化リスク低下につながると推測した。
 元東京工業大生命理工学院教授の山本直之・順天堂大医学部教授は研究成果について、「温泉の効用は一般的に言われているが、研究は大規模ではないにしても、所定の科学的データが得られた注目すべき内容」と話した。
写真=温泉の効用の研究結果を報告する山本直之教授


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