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pickup : 穀倉地帯へ勢いよく 豊作祈り放水開始(胆沢・円筒分水工)
胆沢若柳の徳水園で22日、日本最大級の「円筒分水工」の放水式が行われた。胆沢扇状地の穀倉地帯を潤す水が勢いよく流れ出し、農作業シーズンの本格化を告げている。
円筒分水工は、上流の胆沢ダムからの水を農業用水として配分する施設。9月10日までの間、胆沢平野の水田約9200ヘクタールの約8割に当たる約7300ヘクタールへ水を届ける。
放水式には、管理者の胆沢平野土地改良区(千田公喜理事長)や県、胆江2市町の関係者ら約50人が出席。神事で農業用水の安定供給と豊作への祈りを込めた。
千田理事長はあいさつで「放水式が、農作業の本格化を告げる風物詩として親しまれていることをありがたく思っている。農業用水の安定供給は改良区として最大の使命であり、しっかりと果たすべく努めていく」と誓った。
出席者や一般来場者が見守る中、大きな音を立てて水が湧き上がり、茂井羅堰と寿安堰の2大水系を通り農業用水として胆沢扇状地へ流れていった。
同日から、同改良区の「命水の大噴水」も稼働。高さ20メートルほどの水柱3本が噴き上がり、来場者はカメラやスマートフォンを構えて撮影していた。噴水は11月3日まで、1日7回稼働する。
写真=放水式が行われた胆沢若柳の円筒分水工