岩手県奥州市、金ケ崎町の地域紙。第2回ふるさと新聞アワード(2022)グランプリ & Googleアワード受賞。
胆江日日新聞
pickup : “五重塔”を手作り 宮大工の技 関心集める 前沢古城・岩渕さん 細部こだわり完成間近
投稿者 : tanko 投稿日時: 2024-05-01 09:39:58 (267 ヒット)

 前沢古城の宮大工、岩渕和夫さん(84)が約1年かけて制作している高さ2メートル30センチ、幅90センチの五重塔が完成間近だ。連休明けをめどに都内の依頼者の元へ届けられる予定。岩渕さん宅に保管された塔を一目見ようと、近隣住民や建築などを学ぶ高校生が訪れており、細部まで丁寧に作り込まれた宮大工の技に関心が集まっている。
 宮大工として45年以上前から活躍している岩渕さん。県内外の神社や寺院から依頼を受け、住み込みで大型の建築に当たった経験も多い。今回は近隣に住み、家族ぐるみで付き合いがある高橋恵子さん(79)の親戚から依頼を受け、五重塔を制作した。親戚は山口市にある国宝・瑠璃光寺五重塔の近隣出身で、思い入れの深い五重塔を自宅に飾れるサイズで作ってほしいと相談されたという。

 過去には同規模の三重塔を手がけ、前沢地域の知人へ贈ったこともある。昨年6月ごろに着手し、国産のヒノキを主材に、屋根の反りや内部の構造にまでこだわり抜いて仕上げてきた。
 「大変素晴らしい話をいただいたと思い、夢中で作ってきた。細かな作業など大変なことも多いが、だからこそやりがいがある」と岩渕さん。県内の工業高校へ通う前沢在住の生徒が作品を見たいと訪れたこともあり、「若い子に関心を持ってもらえるのは、本当にうれしい」と笑顔を見せる。
 高橋さんは「非常に優れた仕事をされる方というのはもちろん知っていたが、期待以上のものにしてくださった。本当にありがたい」と感動した様子。現在は都内へ搬送するための手配中で、連休明けにも完成させ、依頼主の元へ送る予定だという。
写真=約1年間かけて製作した五重塔を見上げる岩渕和夫さん


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