| アーカイブ |
pickup : 江刺りんご 生育順調 好天恵まれ 質、量とも期待(JA江刺)
胆江地区で、リンゴの生育が順調だ。JA江刺(小川節男組合長)のブランド「江刺りんご」は、降霜害と高温障害に悩まされた昨年と打って変わり、開花期以降の好天に生育が後押しされている。生産者は満開の花を見上げ「高品質で十分な量のリンゴを届けられそう」と期待を込める。
23(令和5)年産は全国的に春から夏にかけて降霜害と高温障害が発生。同JA管内でも落花や日焼けが頻発し、計約23ヘクタールのほ場の約9割が被害を受けた。
一方、今年は4月初旬に降霜が確認されたものの、致命的な被害となる開花期前だったため生育への影響はほとんどないとみられる。現在は多くの品種で摘花作業が行われている段階で、降霜が心配される天候の予報はない。
江刺愛宕字皀角地内の小沢静雄・同JAりんご部会長(67)が管理する園地では、主力品種「サンふじ」の落花が進み、遅咲きの「シナノゴールド」が満開。この地域は昨年、同JA管内で最も被害が大きく、小沢部会長のほ場では収量が平年の半数以下にまで落ち込んだ。「霜の被害が一番心配な時季を乗り越えることができた。昨年は経験したことのない大きな被害だったが、今年は質も量もしっかりした形で消費者へ届けられそうで安心している」と笑顔を浮かべていた。
江刺りんごは8月中旬の極早生品種「紅ロマン」を皮切りに、11月いっぱいまで集荷作業が行われる。
写真=降霜害に悩まされることなく、満開となった江刺りんごのほ場=江刺愛宕字皀角