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胆江日日新聞
pickup : 持続可能なモデル提案 42、25歳連が囃子屋台共同運行 少子化見据え初の試み(江刺甚句まつり)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2024-05-05 09:38:49 (298 ヒット)

 3ー4日に江刺で開かれた51回目の甚句まつり。祭典の主役を務めた42歳と25歳の両年祝連は、歴代の年祝連が別々に用意してきた囃子屋台を共同で運行させた。少子化を見据え、100年先も持続可能な祭典の在り方を模索。初の試みとして新たなモデルを提案した。本年度42歳年祝連「蒼和会」の佐藤慶太会長(40)は「世代を超えて連携できた。今後の選択肢の一つにしてほしい」と手応えを示す。

 42歳と25歳の年祝連は代々、同まつり保存会(海鋒徹哉会長)が所有する手押し式の屋台を祭典に合わせてそれぞれレンタル。会名入りの看板や幕などで装飾を施す。祭典当日は別々に市街地を巡り、会員が屋台から奏でるお囃子に合わせ、別の会員が甚句踊りを披露してきた。
 屋台運行をサポートする年代連の会員減が進む中、蒼和会は25歳年祝連「龍革伝」(海鋒歩允哉会長)、同保存会と協議。現状では両年祝連が1台ずつ屋台を運行できるが、人口減が進んでも祭典を伝承し続けられるよう共同運行の試行を決めた。
 1台にすることで、準備作業や費用の負担を軽くできるほか、お囃子や踊りの人員に厚みが増す利点がある。屋台の手押しを毎回担う24歳連と40歳連の労力も減らせるという。
 共同運行に向け、今回は42歳が25歳に江刺甚句の伝統的な踊り方を直接指導。初の試みで、合同練習の機会も設けた。蒼和会副会長で運行責任者を務めた千葉裕行さん(41)は「コミュニケーションが増え、世代間のつながりができた」と効果を語る。
 4日の共同運行には、双方の会員計約100人が参加。市街地の巡演ではサンエーや松岩寺など7カ所を巡り、多くの住民らの拍手を浴びた。
 龍革伝の海鋒会長(23)は「円滑に運行し、新しい形をつくれた」と成果を実感。屋台部長の大脇悠雅さん(23)も「今回の試行が祭りを後世につなげていく参考になれば」と願いを込める。
写真=本年度年祝連の42歳「蒼和会」、25歳「龍革伝」が4日に共同で運行させた囃子屋台。多くの住民らを魅了した=サンエー


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