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胆江日日新聞
pickup : 旧伊手小に移転を 現在地は急傾斜地崩壊区域 地元振興会 多機能活用含め要望(地区センター)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2023-05-13 09:39:30 (662 ヒット)

 3月末に閉校した江刺の旧市立伊手小学校の校舎利活用を検討している伊手地区振興会(佐藤修孝会長)は12日、市に校舎活用に関する要望書を提出した。旧伊手小近くにある同地区センター(境田洋春センター長)の一部が、急傾斜地崩壊区域に該当することが判明。当初から模索していた地域内外交流や農業福祉連携などとともに、地区センター機能の移転も加えた多機能な活用を官民協働で実現したい意向を伝えた。市側は部署横断的なプロジェクトとして、実現の可能性を内部で協議していく方針だ。

 旧伊手小の校舎は2003(平成15)年、体育館やプールは13年に建て替えたばかりで、まだまだ有効活用できる状況だ。同振興会は地区住民のほか、市や奥州商工会議所の担当職員を交えた跡地活用検討チームを設立。昨年6月以降、先進地視察や勉強会、住民アンケートを行ってアイデアを練っていた。
 活用策を検討する中、昨年9月30日に県が公表した「土砂災害が発生する恐れのある箇所」の一つに、同地区センターの体育館や建物の一部が該当することが判明した。同地区センターは避難所に指定されており、市も現地調査を実施。その結果を4月に開かれた同振興会幹事会などで説明した。
 同地区センターの前身である伊手公民館は1988(昭和63)年、旧伊手中学校跡地の現在地に移転。伊手小からほど近い丘陵地にある。体育館は88年の移転時に建設、事務所や研修室などがあるセンター本棟は2010年に建て直されている。
 市危機管理課は、崩壊区域に該当しない建物の安全な場所を使えば、避難所としての機能は維持できると判断している。しかし、境田センター長は「市内30の地区センターで該当したのは伊手だけ。安全確保の観点や予算的な問題などから考えても、伊手小校舎に移転するのが望ましいし、これまで検討してきた活用策とも相乗効果が図られる」と強調する。
 市役所江刺総合支所で行われた要望書の提出には、佐藤会長ら振興会関係者6人が出席。地区センター移転や多機能的な活用のほか、自立自走の運営ができるまでの支援、効率的対応ができる調整窓口の設置を求めた。
 要望書を受け取った千葉達也・市協働まちづくり部長は「昨年来、議論を続けてこられたことは倉成淳市長も承知している。各部署横断的な対応が求められるほか、民間でできることは何かなど整理も必要。各種支援制度の活用なども把握しながら、正式決定した上で、要望への回答場面を設けたい」とした。
 佐藤会長は「市を含め、さまざまな方々のご指導をいただき、今回の要望書提出となった。これからがまた大変かもしれないが、官民一緒になって進められるよう特段の配慮をお願いしたい」と訴えた。
写真=地区センター機能の移転も含めた利活用が検討されている旧伊手小学校


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