来年３月卒業予定の高校生を対象とする事業所からの求人受け付けが１日、県内各公共職業安定所で始まった。胆江２市町を管轄する水沢職安（大平裕所長）では初日に５２件１０９人の求人を受理し、事業所の旺盛な採用意欲を表す滑り出しとなった。
　初日の受け付けは、昨年初日と比べ３件４人増加。同職安は、新規高校卒業者の雇用確保に向け求人票の早期提出を呼びかけている。

　自動計量包装値付機やＰＯＳ（販売時点情報管理）システムなどの製造を手がける（株）デジアイズ（油井信広代表取締役社長）＝前沢高畑＝は、生産職や技術職など約４０人の求人を今後予定。生産拡大に伴い採用を増やしており、同社コーポレートサービス部の下川悠大係長（３２）は「失敗を恐れずに挑戦し、学びを深めていってほしい」と期待を込めた。
　同職安が受け付けた今春の高校卒業者対象求人（４月末現在）は、過去１０年で最多の３５５件８３１人（前年同期比３２件１６３人増）。業種別では多い順に製造業、建設業、卸売業・小売業などだった。人手不足や後継者不足を背景に、将来も見据えて若い人材に着目。生徒にとっては就職の選択幅が広がった。
　就職率は３月末時点で１００％に達し、県内就職割合は７８・８％（同０・５ポイント増）、このうち胆江管内は４８・５％（同０・９ポイント増）に上昇した。
　同職安の大平所長は「管内には働きやすい環境を整えている魅力ある職場が多くある。地域の活性化のためにも若い力が必要であり、管内就職５０％を目指して支援していきたい」と話す。
　同職安の４月現在の求職動向調査によると、来年３月卒業予定者７６１人のうち就職希望者は２６２人。
写真＝事業所担当者が訪れた水沢公共職業安定所