金ケ崎町西根揚場後の特別養護老人ホーム友愛の家（小野寺孝太所長）に９日、ラーメンを振る舞うキッチンカーがお目見えした。新型コロナウイルス禍で施設行事の見合わせが続く中、利用者と職員をおいしいラーメンで元気づけようと企画。利用者たちは、施設の管理栄養士が腕をふるった熱々の本格ラーメンを頬張り、昔ながらの屋台の雰囲気も楽しんだ。

　地域との触れ合いを大切にしている同施設だが、新型コロナの影響で交流する機会が少なくなっていた。施設の楽しみの一つでもある食事で利用者と職員の元気を引き出そうと、屋台ラーメンの「出店」を企画した。
　企画の相談を受けたレンタカー業のゴールドレンタ平泉（佐々木久美代表）が快諾。無償でキッチンカーを提供した。キッチンカーの中で、栄養士らが「昔ながらの中華そば頑固一徹正弘ら〜めん」と名付けたラーメンを調理した。
　利用者一人一人に合わせ、具材の切り方や味の濃淡、麺の柔らかさを調整。利用者たちは、懐かしい味わいのラーメンをすすり「おいしいね」などと会話を弾ませながら食事を楽しんでいた。
　施設を利用する千田イク子さん（７６）は「キッチンカーが来ると知らずびっくりした。本格的な味でとてもおいしかった」と笑顔を広げた。
　小野寺所長は「利用者の皆さんから『おいしい』『こんなの初めて』との声があり、企画して良かったと実感している。明日への活力が湧き出るラーメンになったのでは。今後は地域や家族を巻き込んだ形での活動を計画していければ」と話していた。
写真＝熱々のラーメンを振る舞う友愛の家職員