岩手県奥州市、金ケ崎町の地域紙。第2回ふるさと新聞アワード(2022)グランプリ & Googleアワード受賞。
胆江日日新聞
pickup : デンマークどんな教育? 出身者が仕組み解説(金ケ崎町国際交流協)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2023-06-21 09:38:19 (348 ヒット)

 金ケ崎町国際交流協会(及川俊孝会長)が主催する第9回KIFAクラブ「デンマーク講座」はこのほど、町中央生涯教育センターで開かれた。デンマーク出身で陸前高田市在住のトリーネ・ヴィレモーセさんを講師に招き、社会保障が充実し貧困の格差が少なく最も幸せな国とされるデンマークの教育システムについて理解を深めた。

 同クラブは、会員同士の交流や学び合いの促進を狙いに開催する講座で、世界の国々の文化や歴史などを学ぶ。一般向けにも開放している。同日は、会員や町民ら18人が参加した。
 トリーネさんは、デンマークの大学で社会教育などを学び、19(令和元)年に卒業して来日。陸前高田市でデンマークの教育システムと日本の古き良き生き方を融合させた「チェンジ・メーカーズ・カレッジ」のコーディネーターを務めている。
 デンマークの公立校制度は、1年間の幼児教育(プレスクール)と9年間の初等・下級中等教育で構成され、6ー16歳までの子どもは基礎的な義務教育を受けることになっている。全ての公立校は国と自治体が経費を負担し、学費は無料。大学でも国民のほか北欧諸国やEU加盟国の国民であれば無料で教育が受けられるという。
 トリーネさんは、デンマークの特別な教育システムとして「フォルケホイスコーレ」を紹介。18歳以上であれば誰でも学べる全寮制の学校で、デンマークを発祥にスウェーデンやノルウェーにも普及している。年齢や国籍、性別などを問わず入学できる。テストや成績評価はなく、単位や学位も与えられない独自の制度を持つ。
 フォルケホイスコーレは「人々の学校」という意味で、民主主義的な思想を大切にする環境の中で興味の向くままに幅広い分野を学ぶことができるのが特徴。トリーネさんは「新しい趣味を見つけたい人や仕事に疲れた人が入学することも。立場やバックグラウンドに関わらず対話し、片付けや掃除も自分たちで分担して行っている」と紹介した。
 デンマークの税金や選挙制度について質問されたトリーネさんは「消費税が25%と高く、税の使われ方に対する国民の関心が高い。そのため投票への意識も高い」と説明した。
写真=デンマークの教育システムについて紹介するトリーネ・ヴィレモーセさん


購読のお申込み
新聞広告掲載料金とサイズ案内
新聞掲載写真の販売
困ったときの問い合わせ先
随想・寄稿・文芸などへの投稿
リニアコライダー
水沢信用金庫
奥州市観光物産協会バナー
岩手銘醸バナー

胆江地方について
写真

当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は胆江日日新聞社に帰属します。
〒023-0042 岩手県奥州市水沢柳町8 TEL:0197-24-2244 FAX:0197-24-1281

ページの先頭へ移動