岩手県奥州市、金ケ崎町の地域紙。第2回ふるさと新聞アワード(2022)グランプリ & Googleアワード受賞。
胆江日日新聞
pickup : 部員減 危機乗り越え 26日デビュー「楽しんで踊る」 踊り手そろい練習に熱(江刺・岩高鹿踊部)
投稿者 : tanko 投稿日時: 2023-07-14 09:36:14 (425 ヒット)

 伝統ある県立岩谷堂高校の「金津流岩高鹿踊部」は本年度、1年生8人が入部し踊り手がそろった。昨年度の3年生引退後は踊り手が1人になり、新入生が入らなければ演舞できない状態だったが、勧誘に力を注ぎ危機を乗り越えた。26日に行われる同校一日体験入学が演舞デビュー。部員たちは「楽しんで踊り、中学生にアピールしたい」と意気込む。

 同部は1997(平成9)年1月、旧岩谷堂農林高「鹿踊同好会」としてスタート。江刺梁川の金津流野手崎獅子躍から指導を受ける。学校統合により2009年4月に新岩谷堂高が誕生し、鹿踊部が創部された。
 これまで全国高校文化祭に出場したほか、青少年東北民俗芸能の祭典に本県代表として参加するなど活躍。近年は百鹿大群舞にも保存会の一員として加わってきた。鹿踊り団体の後継者として活動を続ける卒業生もいる。
 昨年度の部員数はシーズン中10人で、踊り手が3年生7人と1年生1人。3年生の引退後、現部長の吉田心陽さん(現2年)らは道具の準備や補修などを黙々とこなしてきた。今春の部紹介では1人で踊り切り、懸命に入部を訴えた。
 そのかいもあって、兼部2人を含む8人の1年生が入部。経験者も2人いて、2年生のマネージャーを含め部員は11人になった。市江刺鹿踊保存会や卒業生らの指導を受けながら、練習に打ち込んでいる。
 15キロの装束を身に着け、今踊れるのは5分の“ショートバージョン”だが、3カ月ほどで発表できるまでに仕上がった。吉田さんは「1年生がどんどんレベルアップしていて心強い。自信を持って、デビューを楽しんで迎えたい」と張り切る。
 昨年の体験入学で見た同部の演舞に魅了された熊谷和華さん(1年)は「かっこよくて、自分も踊りたいと思った。毎日楽しい。鹿踊りを全国の人に知ってもらいたい」。中学3年生から地元で踊る及川蓮音さん(同)も「部員が少ないと聞き、鹿踊りが好きなので入部した。みんなで15分のフルバージョンを踊れるようになりたい」と話す。
 創部から指導を続ける同保存会の菊池司会長(76)は「何とかここまできた。さらに体力をつけ、次の段階へ進んでほしい」とエールを送る。
写真=26日のデビューに向け練習に励む金津流岩高鹿踊部


購読のお申込み
新聞広告掲載料金とサイズ案内
新聞掲載写真の販売
困ったときの問い合わせ先
随想・寄稿・文芸などへの投稿
リニアコライダー
水沢信用金庫
奥州市観光物産協会バナー
岩手銘醸バナー

胆江地方について
写真

当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は胆江日日新聞社に帰属します。
〒023-0042 岩手県奥州市水沢柳町8 TEL:0197-24-2244 FAX:0197-24-1281

ページの先頭へ移動