| アーカイブ |
pickup : 米どころに活気 豊作願い「農はだて」 農耕文化脈々と(胆沢)
胆沢の冬を彩る「第35回全日本農はだてのつどい〜岩手・いさわワラと火のまつり〜」は10日、胆沢野球場北側駐車場特設会場で開かれた。1年の農作業の安全と豊作を祈願し、庭田植行事の再現や福餅つき、地元厄年連によるつがい踊りなどがにぎやかに繰り広げられ、米どころが活気に包まれた。
同つどいは、農作業の始めに行われてきた伝統行事「農はだて」を将来に継承し、農耕文化の再生を図ろうと毎年開催。東北有数の穀倉地帯である胆沢平野を全国に向けて発信し、多世代の住民参加による交流で地域活性化につなげる狙いもある。いさわのまつり実行委員会(会長・千田淳一胆沢総合支所長)が主催した。
夕暮れが迫る中、小学生による縄ないチャンピオン決定戦で幕開け。制限時間内で縄の長さを競った。団体戦は市立若柳小6年生チームが5年生チームを上回り優勝。個人戦1位の同小6年小野寺心春さん(11)は「優勝するとは思っていなかったのでうれしい」と笑顔を見せた。
豊作・安全祈願を行い、神主から聖なる火を受け取った関係者らが、かがり火を点火。燃え盛る炎が会場内を照らした。
庭田植は愛宕庭田植の会の6人が早乙女姿で、苗に見立てた稲わらを特設の雪原に植えた。同会の佐々木きみ子会長(69)は「豊作を祈願する行事のお手伝いができることをうれしく思う」と話していた。
会場では各種行事が次々と催され、多くの見物客が胆沢の冬の一大イベントを満喫した。
写真=庭田植再現。胆沢の冬を盛り上げた「農はだてのつどい」