第48回市謡曲大会が28日、水沢東町の水沢グランドホテルで開かれた。水沢地域の謡曲文化は、水沢緯度観測所(現・国立天文台水沢VLBI観測所)の初代所長・木村栄博士が普及に尽力した経過もあるが、近年は若い世代へ広がらず愛好家団体にとって高齢化が最大の悩みという。新型コロナの影響による3年連続中止を経ての再開、さらには会場変更も余儀なくされる中で開催した4年ぶりの大会。木村博士が根付かせた文化を絶やすまいと、参加者たちは日ごろの稽古の成果を存分に発揮していた。
胆江地方のトップを切り、阿原山高原の山開きが28日、江刺伊手の阿原山(標高696メートル)の展望舎前で行われた。神事で山の安全を祈願し、行楽客が足を運ぶ夏山のシーズン入りを皆で祝った。
山開きは、実行委員会(和賀総委員長)が主催。あいにくの雨となったが、観光関係者ら10人が神事に臨んだ。
胆江地区では前週と同様、27日も多くの小学校で運動会が繰り広げられた。今年、創立150周年の市立水沢小学校(佐藤利康校長、児童599人)では、校史の節目を感じる工夫を凝らした内容で開かれた。
1873(明治6)年1月15日、前年に発布された学制に基づく日本初の小学校として、東京師範学校付属小学校(現・筑波大学付属小学校)が開校したのを機に、全国に続々と小学校が誕生。このため、今年が創立150周年という学校は多いという。
現在、市役所本庁や奥州地区合同庁舎が建っている位置にあった水沢小。この日の運動会では、旧校舎のシンボルで市役所前に健在の姥杉にちなんだ「うば杉太鼓」で幕開け。前夜からの雨もすっかりやみ、晴天の下で児童たちが徒競走や団体競技などに臨んだ。
市は25日夜、市役所江刺総合支所で開いた文化ホール施設再編説明会で、再編ロードマップを公表した。水沢の市文化会館(Zホール)は維持するが、24(令和6)年度末に江刺体育文化会館(ささらホール)、約20年後に前沢ふれあいセンターと胆沢文化創造センターの廃止を検討。3施設は解体し官民連携で跡地活用を考え、Zホールを20年後に建て替える計画を示した。江刺会場の参加者からは、Zホールへの集約に不満の声が上がり、ささらホールの跡地に新たな文化ホールの建設を求める意見が目立った。
国道4号水沢東バイパス整備促進期成同盟会(会長・倉成淳市長)の定期総会は25日、市役所本庁で開かれ、本年度事業計画と収支予算を決めた。25(令和7)年度の全線開通に向け、引き続き関係機関への要望・陳情や関係団体などとの情報交換に取り組む。