今年3月に発生した福島県沖を震源とする地震で被害を受けた奥州市内の歴史的建造物について、独立行政法人国立文化財機構文化財防災センター=奈良市=による被害調査が11日に始まった。12日まで2日間の日程で、水沢日高小路の旧安倍家住宅など4カ所の被害状況や対応の必要性などを専門家の目で調査。後日、県を通して報告・提言する流れとなり、市が今後の管理体制や修繕計画などに役立てる。
同センターが一般社団法人日本建築学会や公益社団法人日本建築士会連合会など4者と結ぶ「災害時における歴史的建造物の被災確認調査および技術支援等に関する協力協定」に基づく取り組み。3月16日の福島県沖地震を受け、これまでに宮城、福島県の歴史的建造物でも調査が実施され、今回で3例目となった。本県では初めて。
キャスター(車輪)付きの事務用椅子に座って周回数を競う「いす―1GP・奥州えさし大会」が7月2日、江刺中町商店街特設コースで開かれる。新型コロナウイルスの影響で中止が続いていたが、3年ぶりの開催。主催する岩谷堂商店街連合会(升谷剛会長)は、今月17日まで参加チームを募集しているほか、大会運営をサポートするボランティアも募っている。当日は、第20回えさし蔵まち市も繰り広げられる。
社会福祉法人岩手ひだまり会(本部・水沢東大通り、高橋洋子理事長)は、長引く新型コロナウイルス禍により発達支援活動が制限される状況の改善に取り組んでいる。本年度からウェブ会議システム「Zoom」を活用し、音楽療法を対面からリモート形式に切り替え。水沢台町の放課後等デイサービス「ひだまり水沢駅東」(千葉浩枝所長)では感染拡大により2年以上実施できずにいたが、利用児たちは講師の音楽療法士松本圭子さん(44)=盛岡市=とモニター越しに再会を果たし、一緒に楽器演奏や合唱を楽しみ心を通わせている。
台北駐日経済文化代表処の謝長延(しゃちょうてい)代表(76)が8日、水沢大手町の市立後藤新平記念館(佐藤彰博館長)を初訪問。倉成淳市長らも同館に駆け付け歓迎の意を伝えた。謝代表は、新型コロナウイルスの影響で途絶えている官民双方の交流再開に期待を込めた。
奥州署(板垣則彦署長)は、特殊詐欺被害を未然に防いだとして金ケ崎町永沢関田前の日本郵便?永岡郵便局(渡辺俊治局長)に感謝状を贈呈した。5月に窓口利用の高齢男性との会話から異変を察知したもの。同局では昨年11月にも、ATM利用中の高齢男女の様子を不審に思い、声掛けにより被害発生を防止しており、約半年で2件の犯罪抑止に寄与。日ごろから意識しているという利用客とのコミュニケーションや観察眼が、水際対策として有効に働いている。